今回紹介するのは、「ピエール・エルメ・パリ」(PIERRE HERMÉ PARIS)から販売される「ショートケーキ イスパハン(Shortcake Ispahan)」。日本初登場となるこちら、もともとは日本にしかなかった「ショートケーキ」という文化・ジャパニーズスイーツを作り上げた珍しい逸品となっている。
2021年9月22日(水)よりホテルニューオータニ(東京)、パークハイアット ニセコ HANAZONOにて、10月9日(土)よりザ・リッツ・カールトン京都にて販売開始され、買える場所も限定されていることから、とても珍しいショートケーキとなっている。今回は「ピエール・エルメ・パリ」がどのように仕立てあげていったのか、試食しながら紹介していこうと思う。
「ピエール・エルメ・パリ」世界第一号店ということもあり、赤坂・永田町に面する「ホテルニューオータニ(東京)」にある店舗で販売が開始され、その希少性や限定性に、販売当初は多くの人が訪れた。ショーケースにズラリと並べられたショートケーキは圧巻。
「ショートケーキ イスパハン」(1320円)は、ただのショートケーキではない。苺ではなくピエール・エルメ・パリを代表するフレーバー「イスパハン」を、ショートケーキに落とし込んだ一品となっている。バラが添えられている点も、イスパハンらしさをより一層演出。
大きな特徴は、クリーム部分と中の複雑な層にある。まず層を見ていただきたい。この複雑に重ねられた層は、柔らかな口あたりのビスキュイに、とろけるローズ風味クリーム、ライチとフランボワーズのコンポートを層状に重ねている。ビスキュイ生地は、しっとりとしていてコンポートとクリームをうまく包み込むかのようにサンドしている。
フォークを入れて、食べてみるとそれぞれの食感、水分量が異なるため、しっとりとした生地、クリーム、コンポートの3つの食感を感じることができる。そして、それぞれが極力近い食感になっていることもあり、口の中で混じりあう瞬間がたまらなく美味しい。
フランボワーズの甘酸っぱさ、ライチの爽快感、ローズの高貴な香り、それがジャパニーズショートケーキの形で最高の仕上がりになっている。
まるで後ろにリボンを飾り付けてあるかのような、クリーム。このローズ風味クリームは、中にも入っているもののこの後ろの部分の食感がとっても軽やかでふわっとしている。
ショートケーキらしさをここで大きく演出している点も、ポイント。
今回、ご挨拶させていただいたのは「ピエール・エルメ・パリ」から派遣され、「ホテルニューオータニ(東京)」店でシェフをつとめるマティアスさん。フランス本国の技術を感じる最高のショートケーキ。ぜひ一度は足を運んでみてほしい。
About Shop
ピエール・エルメ・パリ ホテルニューオータニ店
東京都千代田区紀尾井町4−1
営業時間:11:00~20:00
定休日:年中無休
クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
Photo&Writing/Cream Taro
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