クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
京阪出町柳駅 5番出口から徒歩10分。近くには下鴨神社があり、天気がいい人は最高のコースに。京都駅からはやや外れたこの地域には、地元の方がたくさん通り、この「ラ・クラシック」は、地元のお客様に愛される人気店。2018年8月30日オープンしたこちらのパティスリーは、京都の伝説的である西原金蔵氏の一番弟子だった加藤雅也さんのお店。
店内には、焼き菓子からコンフィチュールなど、たくさんのお菓子が並ぶ。ちょうど訪れたのが4月だったため、イースターで食べられる珍しいアニョー・パスカル(復活祭の仔羊)なども置かれており、お菓子作りにおいて西洋のお菓子を大事にされているのが伝わる。
ブタの形をしたレモンクッキー、ガトーバスクetc.焼き菓子も一通りそろっていた。印象的だったのが、優しく明るいこの店舗で店員さんのやさしさだった。アニョー・パスカルの話から人気のショートケーキの話まで、商品について細かく説明してくださり、お菓子をより楽しく、おいしく食べたくなる秘密がここにあると感じた。店内はイートインは3席。ゆったりお茶できる空間がそこに。
さて、今回いただいた人気のショートケーキ(604円)。使っている生クリームから、生地、いちごまで、シェフのこだわりが徹底されている。
いちごは、「京都亀岡章姫」を使っている。「あきひめ」と呼ぶこのいちごは粒の大きさはもちろん、じゅわっと肉厚で甘みと酸味のバランスがよく、濃厚。生クリームとうまくバランスを取り合う。またいちごは季節によって変わっていくようで、その時期美味しいものを使っているとのこと。
気づいたのが、いちごのヘタの部分がカットされている点。手を汚さず、かぶりつかずとも食べられる、嬉しい心遣いに感動する。いちごだけ持ち上げて、食べる必要がなく、しっかりケーキと一緒に食べられる、シェフのこだわりと心意気を感じる部分でした。
フォークを入れて、口に運んで感じる、他のケーキとの大きな違いは「食感」。通常、ショートケーキはふわふわで、生クリームと一体感のあるものが多い中で、こちらの生地はかなりしっかりとした弾力を感じた。店員さんに思わずこの食感について質問すると「そうなんですよ、うちの生地はちょっと弾力があるんです。シェフがふわふわの生地ではなく、食感がしっかりある生地をこだわって作っているので」。
食べていて、とても幸せ感を感じるケーキだった。クラシックな焼き菓子、クラシックなガトーたちの中に、シェフのこだわりとワザを感じることができ、ぜひまた東京から行くときはゆっくりお茶を飲みながら、いろいろなケーキを食べてみたいと感じる場所。地元の方にも愛される所以がわかった気がする。そんな素敵なパティスリーの紹介でした。
About Shop
ラ・クラシック (La KLASSIQUE)
住所:京都府京都市左京区下鴨森本町13-9 糺の森ビル本館1F(MAP)
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜(※詳しくはfacebook等でご確認ください。)
公式サイト
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