2022年の流行語大賞にもノミネートされるほど急激にブームが訪れた「ヌン活」。アフタヌーンティーを楽しむことを意味しますが、デビューはなかなかハードルが高いですよね。「行ってみたいけど、何を着ていけばいいんだろう」「マナーとかあるのかな?」と、どう振る舞えばよいか困っている方も少なくないようです。
そんなヌン活デビューを躊躇する皆さんのために、アフタヌーンティーのイロハを聞いてきました。この記事を読めば、きっとアフタヌーンティーに出かけたくなるはずです!
「アフタヌーンティーについて教えてください!」というお願いに快く応えてくれたのは、大阪市北区にある「ウェスティンホテル大阪」。1993年に開業し、今年で31周年を迎えるそうです。隣には空中庭園という名の展望台があり、梅田の夜景が一望できます。「ウェスティンホテル大阪」もヌン活ブームよりずっと前からアフタヌーンティーを実施していたとのこと。
アテンドしてくれたのは、アフタヌーンティー会場になる1階ロビーラウンジのアシスタントマネージャー小林優月さん。
開放感抜群のラウンジは16卓58席。テーブルの間隔は十分にとられているので周りを気にせず時間を過ごすことができます。庭園の緑や池の鯉を眺めることができ、海外ゲストも大喜びなのだとか。
席に着いたら、ウェルカムドリンクが用意され、前菜やアフタヌーンティースタンドが運ばれてきます。
小林さん「スイーツビュッフェと違う点で言えば、レストランのコース料理と同じようにサービススタッフがすべておもてなしさせていただくこと。フルコースよりも敷居は低く、カフェよりも特別感があるのが、アフタヌーンティーの特徴です。優雅なティータイムを過ごしていただけるようにしています」
今回用意してもらったのは、メロンがメインのアフタヌーンティーセット「Melon Special Afternoon Tea ~ Melon is here! ~」。5月から8月末までの期間限定とのことで、涼しげで夏にぴったり!まずはアフタヌーンティーの基本セットを教えてもらいました。
小林さん「塩気のあるセイボリー(軽食)、スコーン、ケーキのセットと、紅茶が基本的なアフタヌーンティーです。まず一番下のお皿がセイボリー。本場イギリスではサンドウィッチなどが多いそうです」
セイボリーメニューの一つの「セルヴェルドカニュ」とは、フランス・リヨン地方の郷土料理とのこと。アフタヌーンティーセットのセイボリーはフレンチシェフが担当しているそうで、イメージしていたよりも本格的です。
小林さん「すべてにメロンを使い、素材以上に味わうことをテーマにしました」
チョコレートやソース、エディブルフラワー、ハーブなどで一つひとつのスイーツが盛り付けされていて、かなり手間暇がかかっているそうです。
小林さん「以上がアフタヌーンティーセットの基本的な構成です。アフタヌーンティーセットはイギリスからやってきた文化ではあるのですが、日本で独自の進化を遂げています。メニューの内容や素材も年々多様化されていて、お店・季節・年での違いなど、かなり楽しめると思います。行けば行くほど変化を感じられるのも、ヌン活の楽しみの一つなんですよ」
ちなみに「ウェスティンホテル大阪」の特徴は、1人1台のスタンドが必ず用意されること。また、取り扱う紅茶の種類が豊富で、ホテルならではの珍しい紅茶も選べるそうです。
考案に携わったシェフたちは、エディブルフラワーやハーブをメニューに取り入れるのが得意だそうです。ただの飾りとしてだけでなく、メロンスイーツにしっかり苦味や酸味といったアクセントを効かせ、味に深みをつけていたのが印象的でした。お花やハーブは、ぜひ一緒に味わってほしいです!
ここからは、初めての方も安心して予約できるよう、小林さんに質問!まずはアフタヌーンティーにふさわしい服装や、NGコーデについて聞きました。
小林さん「『スマートカジュアル』だと間違いありません。せっかく時間を作って予約しているので、いつもとは違うおしゃれをする方が特別感は増すと思います。特別な服、特別な靴で、特別な時間を過ごしてほしいです」
テーブルマナーや食べる順番に決まりはありますか?
小林さん「一般的には一番下のセイボリーから…と言われていますが、好きな順番で大丈夫です。メニューによってはあたたかいもの、アイスのように溶けるものなどがあります。そういった場合はスタッフからお声がけすることはありますが、お客様のペースで楽しむことが大事です。マナー違反ではありませんので、自由に食べてください」
食べる時はスタンドからお皿を外していいんですか?
小林さん「取り皿に取り分けてもいいですし、形が崩れそうなスイーツがある場合はお皿ごと外しても大丈夫ですよ」
滞在時間は決まっていますか?
小林さん「お店によると思いますが、『ウェスティンホテル大阪』の場合だと、週末は次の予約のお客様が待っていることもあるので、2時間半を目安にお声がけしています。基本はゆっくり時間を過ごすためのものなので、食事を楽しみながら、会話を弾ませながら過ごしてもらっています」
ドリンクはおかわりできますか?
小林さん「おかわりできるお店が多いと思います。オリジナルのブレンドティーやハーブティー、モクテルなど、お店によってドリンクにも個性が見えるので注目してみてください」
アフタヌーンティーをより楽しむコツはありますか?
小林さん「以前はマダムのお茶会、といったイメージだったそうなのですが、最近は若いお客様も多く利用されます。推しのぬいぐるみやアクリルスタンドと一緒に写真を撮ったり、誕生日記念に利用したりなど、楽しみ方はそれぞれです。ちょっとした非日常を、目一杯楽しんでもらえたらと思います」
いかがでしたか?
アフタヌーンティーやホテルラウンジに足を踏み入れるのは、少しだけ勇気が必要かもしれませんが、厳格なマナーは意外にもありません。完全にフォーマルな場ではなく、自分なりのおしゃれでOKだそうです。食事とサービスを思いっきり楽しんでみてくださいね。
About Shop
THE WESTIN OSAKA(ウェスティンホテル大阪)
大阪府大阪市北区大淀中1‐1‐20
営業時間:11:00~18:00
アフタヌーンティー提供時間:12:00~16:00(ラストオーダー)
定休日:なし
あかざしょうこ
ウフ。編集スタッフ
関西方面のスイーツ担当。1984年生まれ、大阪育ちのコピーライター。二児の母。焼き菓子全般が好き。特に粉糖を使ったお菓子が好きです。
注目記事