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【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

今回訪れたのは、大阪市内・谷町六丁目にある「unimocc(ユニモック)」というカフェ。カフェというと、ソファやチェアがあり、ゆっくりと座ってコーヒーやスイーツを楽しむ…そんなイメージを思い浮かべます。しかし「unimocc」での過ごし方は少し違うようです。

店長を務めている生田心さんに、詳しく聞いてきました。

世界の名画が近くに感じられるアートギャラリーカフェ

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

コンクリート基調のスタイリッシュな店内にソファやチェアはなく、中央にハイテーブルのみ設置。スタンディングスタイルのお店のようです。棚には新鋭アーティストの作品が置かれています。

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

反対側の壁一面には名画が飾られています。アートギャラリーのようなカフェ?カフェのようなアートギャラリー?感じ方は訪れる人によって違うかもしれません。

この場所では、名画とスタッフの作品解説を見て、オリジナルのドリンクを楽しむ。そんなアートを身近に感じられるカフェなのだそうです。

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

気になるメニューは、名画をモチーフにした「アートモック・ドリンク」が6種類。提供時には、名画の解説カードが一緒に渡されます。

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「接吻」はオーストリアの画家、グスタフ・クリムトの代表作。制作されたのは1907年〜1908年で、100年以上も愛されてきた名画です。

ピリッとスパイシーなジンジャーゼリーを使った辛口ジンジャーエールです。下に沈んでいるのはグレナデンとライムのゼリー。絵の花畑を表現しつつ、色味や食感で楽しませてくれます。また、製氷機でできてしまう氷の穴を活かして赤すぐりの実を詰め、女性の洋服の柄を表現しているのだとか。

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こちらはアート界に「印象派」という新たな表現をもたらしたフランスの画家、クロード・モネの「印象 日の出」をモチーフにしたアーモンドバニララテ。世の中のカフェには見た目で楽しませてくれるドリンクが数多くありますが、「unimocc」のドリンクは随一!

上から、グレナデンと紅茶のほろ苦いクリーム、バタフライピーの青色にヘーゼルナッツ入りのソフトクリーム、下にはジャスミンティーのゼリーが。太陽はバタークリームで表現しています。

他にも、ジョン・エヴァレット・ミレーの「オフィーリア」をモチーフにしたエスプレッソ抹茶ラテ、アールヌーボーの代表的作家のアルフォンス・ミュシャによる「舞踏」を表現したゼリーソーダなど、見た目も味も気になります。

中でも一番目立っていたフルーツシャーベットのティーソーダ「サザンガーデン」について尋ねましたが、「実はとても手間がかかってしまうドリンクでして、仕込みの都合上ですみません…現在はソールドアウトなんです(苦笑)」と生田さん。

聞けば、フルーツシャーベットを角状にカットし、グラスの中でパズルのように組み立てていくそう。音を絵で表現しようとしたパウル・クレーの作品を元にしていて、華やかな見た目とシャーベットのシャリシャリ音を楽しめるのだとか。

アートを介して「交流」してみませんか?

そもそも、なぜアートとカフェを融合させたのでしょうか?2023年3月にオープンするまでの経緯を尋ねました。

「以前、ここは『ATELIER CICA(アトリエ シカ)』というお店があった場所です。アートのことならなんでもお任せあれ!な、カフェをしていて、代表的なものがプレートにチョコレートアートを描くサービスです。でも、コロナの影響で閉店してしまったんです」

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?
画像提供:株式会社津田工務店

生田さんは「ATELIER CICA」で3年間アルバイトをしていく内に、アートとアーティストたちに魅了されたそう。「ATELIER CICA」が無くなっても、アートを気軽に楽しめる場所は守りたい、と社長に直談判。飲食業に積極的ではなかった社長の心を動かしたそうです。

名画をモチーフにしたドリンクも、生田さんのアイデア。

「カフェが好きな人に世界の名画を見てもらうきっかけにできるし、アートが好きな人には新しい楽しみ方を提案できるな、と思って」

そして「unimocc」のアートギャラリーカフェが完成したそうです。

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

斬新なスタイルで、どう楽しんだらいいか悩む人も多いのでは?生田さんに「unimocc」の楽しみ方のステップを教えてもらいました。

まずは何も情報を入れずに、壁に飾られた名画を見る。

名画を見て、素直に感じたことや、自分の感想を思い浮かべる。

スタッフの作品解説を読み、画家の人物像や時代背景を知る。

それを踏まえて、作品をもう一度眺める。

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これは、美術館での鑑賞にも推奨されている流れ。実は美術品に正解はなく、解釈は見た人それぞれに委ねられているのが、アートの面白さだと生田さんは話します。

「お客様に、作品を見て感じたことを聞いてみるんです。他人の感性って本当に面白くて、『そんな見え方があるんだ』『そういう捉え方もできるんだ』って気付かされることもたくさんあります。お客様同士も、アートをきっかけに交流が生まれる。そんな場所を作りたいんです」

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?

画家へのリスペクトを忘れず、アートの楽しさを広げたい

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?
画像提供:unimocc

ドリンクの他に、バタークリームでケーキをデコレーションする「キャンバスケーキ」も人気サービスのひとつです(予約制)。自由に彩る世界に一つだけのケーキ。正解はないだけに、難しいと悩む人も多いそう。しかしそれもアートの面白さで、画家の表現をなぞってみて、初めて気づくこともあるのだとか。

そして、レジ横には名画モチーフのアイシングクッキーの見本もありますが、完全手作業での製作になるため販売は見合わせているそうです。

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?
画像提供:unimocc

「納得のいく色を再現するのが予想以上に難しいんです…。愛されてきた名画をモチーフにするには、画家へのリスペクトと責任を忘れないようにしたい。販売再開できるよう、試行錯誤しています」

中之島美術館のモネ展コラボメニューや商業施設のポップアップなど、順調に名前が広まっている「unimocc」。課題はもちろん、挑戦したいこともたくさんあるそうです。「今度は日本画にも挑戦してみたいんです」と話してくれました。26歳の生田心さんが率いる「unimocc」のこれからの作品が楽しみです。

【大阪・谷六】アート×カフェが融合!「unimocc(ユニモック)」が作る、新しいコミュニケーションとは?
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About Shop
unimocc(ユニモック)
大阪府大阪市中央区谷町6丁目3-25
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜日

あかざしょうこさん

あかざしょうこ

ウフ。編集スタッフ

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関西方面のスイーツ担当。1984年生まれ、大阪育ちのコピーライター。二児の母。焼き菓子全般が好き。特に粉糖を使ったお菓子が好きです。