埼玉県の桶川市、1887年(明治20年)創業と歴史ある和菓子老舗「五穀祭菓をかの」。商店街の中にある、古き良き和菓子屋さんとして地元の人に愛されながらも、時代の流れもあり赤字続きの経営難に。実家でもあるこのお店を立て直そうと、全力を尽くす6代目の若き女将、榊萌美さんが作る絶品のお餅を今回は紹介。その場でかば焼きのように焼き上げ、たっぷりのあんことバター。美味しさの秘密に迫ります!
埼玉県、桶川市。東京からは1時間程度。毎日出来立ての和菓子が並ぶほか、せんべい菓子からギフトの用の詰め合わせまで、幅広くお店に並びます。
お店の前には、女将MOEMIさんが用意したこたつ。こたつに入りながら、イートインができるという斬新なアイデアも、26歳と若い経営者ならではの発想。このこたつに入りながら、ぜひ新年早々にいただきたいのが、その場で焼いてくれるお餅です。
もともとは年末だけ販売していたというこちら。こだわりにこだわったお米を、焼き立てでいただくことで、豊かな香りを楽しめるんだとか。
MOEMIさん「これはいわゆるのし餅。のし餅を買う人って決まった人しかいなくて、例えばおじいちゃん・おばあちゃんとか。今ではみんな切り餅ですよね。市販のものを食べて育っている人が多いので、今ではそちらが一般的になっているかと思います。でも、本当はのし餅が、やわらかさも風味も違って凄く美味しいんです。
そのお餅が美味しいと知っている人がいなくて、本当に美味しいお餅を食べて欲しいという想いから考えたのがこれです。
トッピングも、いっぱいあったら楽しいんじゃないかなと思ってラインナップを充実させました。たくさんのトッピングも家で用意すると大変ですしね。今では人気なのが、明太マヨと餡バターです。
埼玉のこっちには、実は東京にないものもいっぱいあるんです。東京にはない、埼玉らしいものがあってもいいんじゃないかと思って。
お客さんの色々な声やスイーツ系の経営者の皆様の声を聞いて、かば焼きにしてみました。
お餅に使うお米もこだわっていて、宮城県産、みやこがね米を使っています。お餅ちだけでも、すごく美味しいんですよ。甘みがあって、香りもいいです。」
そしてもう一つ、溶けにくくさっぱりした味わいが絶品の「葛きゃんでぃ」も紹介します。中でも人気なのが苺ミルクと、瀬戸内レモン、パイン。
SNSでもよく見かけた、かわいいデザインで映えるキャンディが埼玉にはなかなかなかったことから生まれたんだそう。1個550円程度もしたという、映えるキャンディを地元の人でも買いやすく、そして食べやすく、そこで思いつき開発したのがこちら。溶けないことから、テイクアウトのしやすさも好評なんだとか。
平成17~18年、日本航空『北京便ビジネスクラス』機内茶菓になった商品「小紋」もおすすめと、MOEMIさん。まわりは羊羹、白小豆の羊羹でさっぱりとしていて、当時のファンがわざわざお店まで買いに来ることもあるんだとか。歴史ある和菓子の一つとして、足を運んだ際にぜひ食べてみたいお菓子の一つです。
いかがでしたでしょうか? 老舗和菓子の女将MOEMIさんの挑戦、ぜひ応援していきましょう。
About Shop
をかの本店
埼玉県桶川市南1丁目6−6
営業時間:9:30~18:00
定休日:月曜日
クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
Photo&Wiriting/Cream Taro
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