皆さんは「蜜芋」って、聞いたことがありますでしょうか? 今年大手のドーナツ商品から、スーパーの商品まで、蜜芋スイーツが大激増。そこで、以前焼き芋について色々教えてくださった焼き芋職人である「cocot」代表の片寄さんに、秋のスイーツでよく目にすることがあった「蜜芋」を解説いただきました。
片寄さん「蜜芋って、品種があると勘違いされている方もいらっしゃるかと思いますが、実はお芋の状態を指すと思っています。
一般的にはシルクスイート・紅はるか・安納芋など、ねっとり系と分類されるような品種のさつまいもで、収穫から貯蔵(熟成)期間が長いものは糖化が進んでいるものが蜜が出やすく、そのお芋を“蜜芋”と呼びます」
片寄さん「蜜芋として、お店で売っているお芋も糖化が進んで蜜芋になっているものもあります。その時に一つ注意したいのがお店で見極めるポイントとしては焼き方です。皮がテカテカしていて「蜜」に見えても、実は実は水分が飛びきれていないだけで、身の味がぼやけた印象の焼き芋という場合もあります。大切なのは水分が飛んで、『中身の甘さの濃縮具合」が大事 。皮に“自然と” 蜜があふれているものが美味しいんです。」
片寄さん「蜜芋、ではないですがおすすめのお芋の選び方があります。無難にどこでもいつでも美味しく頂けるのは“年明け”です。スーパーなどではなかなかそのさつまいもの収穫時期までは明確でないですが、時期的には年明けになってくると収穫から2ヶ月以上取れているものも多くなってくるのでオススメです。
さらに、新芋でなければ、夏頃に並んでいるさつまいもは最高なんですよ! 夏に並んでいるお芋って、ほぼ前年のお芋を貯蔵していたもので、熟成し甘みが増した状態なんです。
そして前年の収穫のさつまいもでも無い限り、実は収穫したての9〜10月秋の時期ががいちばん甘さが乗っていないんです。なので、夏にお芋を見つけたら、ぜひ食べてみてほしいですね」
いかがでしたでしょうか? 蜜芋のことはもちろん、お芋の新常識に驚きましたよね。ぜひお芋選びの参考にしてくださいね。
クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
Photo&Writing/Cream Taro
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