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「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

「ウフ。」でも販売 偶然の出会いから生まれた「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

クリーム太郎

クリーム太朗

ウフ。編集長

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編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中

2020年12月に、日本初上陸を果たしたタイのビーントゥバーチョコレート「Kad Kokoa」。“ガートココア”と読む、その洗練されたパッケージデザイン、風味豊かでハイレベルなテイスト。その日本上陸に尽力した一人の女性、ガートココアジャパンの澤平有見さんの“見えない”努力と熱い思いを今回取材させていただいた。

「旅」で出会った「Kad Kokoa」の熱い思いとブランドストーリー

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

Q.アジアにはたくさんのチョコレートブランドがあります。なぜ澤平さんは、そこまでKAD KOKOAに惹かれたのでしょうか? 経緯を教えてください。

A.「もともと大好きだったチョコレート、そして毎年のようにいっていた大好きな国「タイ」。自分の「好き」が一つに集まってくれたような気がして、ガートココアの存在をネットで知った瞬間とにかくワクワクしたのを覚えています。タイにあるガートココアのカフェに行って、ブランドの創始者であるパニティとナッターヤに出会ったことが大きな刺激になりました。」

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

「ブランドを始めたのは、料理人でもなくカカオ生産者でもない、元弁護士の夫婦。慌ただしい毎日を送っていた彼らは、ふと思い立って出発した旅先の自然に魅了されて、たまたま出会ったカカオ農家の方の熱い思いに共感して、作り方も知らないのにチョコレートを作ろうと決意した。そういった“旅”とか“偶然の出会い”、“思い切った突然の行動”に惹かれてしまう私なので、ガートココアのブランドストーリーに、一人で興奮していました。」

「タイのチョコレートってこんなにおいしいんだ」

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

「そしてバンコクのカフェに行ったときに、本当に全部美味しくて感動して、タイのチョコレートってこんなに美味しいのかと、初日にファンになりました。そして旅行期間中毎日通ってプチ常連みたいになっていて、日本にもし進出するようなことがあるとすれば、それは絶対に自分が関わりたい、といつの間にか思っていました。」

「本当の意味でフェアなカカオトレードをし、農園の環境整備から技術の伝承、また北部の地域貢献やボキューズドールの支援など本当にあげればきりがないほど。タイのチョコレートブランドでもあるのですが、それ以上にチョコレートを通して様々なアプローチでタイの伝統や農業、食文化を守ろうとする社会的企業であるという点は他にはないガートココアの魅力だと思っています!」

地域ごとに風味も味も違う「Kad Kokoa」が持つユニークな顔

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

Q.「味」の面で、KAD KOKOAのユニークさや面白さについて教えてください。

A.「ガートココアの“シングルオリジンチョコレート”(写真)は、タイ国内だけでも、カカオが収穫される地域ごとに味わいが異なります。ユニークで華やかなアロマや、トロピカルフルーツのような酸味、スモーキーな味わいなど、全て同じ品種のカカオかつ、焙煎前、焙煎後の工程も統一されていますが味わいの方向性に違いがある、まさに「テロワール」の個性が反映されたチョコレートです。」

カカオときび砂糖のみのシンプルなチョコレート

「またガートココアのチョコレートは基本的にはカカオときび砂糖のみで作られています。追油されておらず、乳化剤が入っていないぶん、他のチョコレートよりも口どけがとてもゆっくりに感じられると思います。舌でゆっくりゆっくりとかしていくことによって変化していく味わいもお楽しみいただければと思います。」

タイならではの素材を使ったチョコレート“グルメバー”

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

「グルメバー(写真)では、タイで収穫される、日本では珍しい素材を合わせたチョコレートなどをご紹介しています。シソの実の種を使用した『シソシード』や、『タマリンド』というタイ料理には欠かせないフルーツを使用し唐辛子を加えた、とても辛い一枚など、他にはないとてもユニークなチョコレートに出会っていただけると思います。」

「タイのカカオ農業を発展させたい」という本国の想いを、お手伝いしたい

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

Q.澤平さんをそこまで熱くさせるのはなぜですか?

A.「ガートココアそのものが私の“好き”を詰め込んだような存在だからだと思います。そんな大好きなタイから生まれる大好きなクラフトチョコレートにはとても思い入れがあって、自分が情熱を持って取り組んでいけることだと思いました。今好きなことに関わりながら働くようになってからは新しい出会いとの連続で、刺激になりますし、新しいものを生み出すきっかけとなったり、とても楽しいです。」

「そして私自身チョコレートが大好きですし、チョコレートや甘いものはたくさんの人に愛されていて、自分が好きなチョコレートで誰かに喜んでいただけることが本当に幸せです。もちろん大変なことはあるのですが、あまり1人でやっているという感覚はなくて、周りの方のサポートにとても助けられています。なんでも任せてやらせてくれる本国のオーナーや、やりたいことを一緒に形にしてくれるクリエイターの方や、なんでも相談できる友人、諸先輩方、家族、優しい言葉をかけてくれるお客様。本当に有難いことに応援してくれる方が周りにいるので心強いです。

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

Q.ガートココアジャパンとして、今後の展望もお聞かせください。

A.「バレンタインの初出店を通して、沢山のチョコ好きの方、タイ好きの方に出会うことができました。私はこれからチョコ好きのお客様にも、タイ好きのお客様にも両方の方に喜んでいただけるような商品やサービスを提供して行きたいと思っています。

タイという切り口から、クラフトチョコレートを好きになっていただいたり、クラフトチョコレートという切り口からタイを好きになっていただいたり、タイとチョコレートの架け橋となって、クラフトチョコレートもタイももっと沢山の人に愛されるようなきっかけとなる存在を目指して行きたいです。」

「同時に“タイのカカオ農業を発展させたい”という本国の想いに、もっとアプローチできるように、Kad Kokoa Japanとしても個人としても、チョコレートの一番の川上の現状をしっかりと学び理解し、直接的なサポートをして行きたいと思っています。まだまだ知識が足りないのでチョコレートやカカオ、タイについてもっと学んで行きたいと思います!」

お店で何気なく売られている、海外のチョコレート。「初上陸かぁ」と横目に見てしまいがちな、私たち消費者の裏側で、“売る”ということを超えて文化的な面でも、国際的な面でも、大きなパッションとパッションのぶつかり合いがあります。「ufu.」ではもちろん、流行りのスイーツや全国のおいしい情報を発信していきますが、生産者やブランドの想いも、どんどん発信していきたい。その“想い”を知ることで、スイーツはよりおいしく感じ、思わず「ウフ。」と思わず笑みがこぼれるはずです。(by 編集長)

「Kad Kokoa」ウフ。オンラインでも販売スタート!
数に限りがあるのでお早めに。

Q.何を選んだらいいの? 澤平さんからオススメはこちら↓

「Kad Kokoa」タイのチョコレートブランド

シリーズ1:「シングルオリジンチョコレート」
●「チャンタブリー」:マイルドなカカオ感、フルーティーな酸味がお好みの方へ。
●「チュムポーン」:香ばしいナッツのような味わい、力強いカカオ感を感じられる。
●「プラチュワップ」:スモーキーな味わいやハスクのような渋み、お酒との相性も良い

シリーズ2:「グルメバー」
●「シソシード」:葉っぱの時ほど香りや味わいは強くなく、とても柔らかい華やかなハーブのような香り。サクサクとした食感もまたやみつきになります。白ワインや、さらっとフルーティーな紅茶やコーヒーによく合います。
●「ソルティッドタマリンド」:辛いものがお好きな方に。タイ料理には欠かせないタマリンドという甘酸っぱいタイのフルーツがゴロゴロと入っていて、一緒に岩塩、プリッキーヌというタイの唐辛子が入っています。酸味、甘味、塩味、辛味のバランスがクセになる、まさにタイを思わせる一枚。
●「チャンタブリーペッパー」:タイ東部で取れる黒胡椒を細かくすりつぶして混ぜ込んだチョコレートです。開封した時の華やかな胡椒の香り、そして舌で溶かしていくとじわじわと現れる黒胡椒のワイルドなスパイシー感。こちらもお酒との相性がいいので、お酒好きの方にはオススメな一枚です。
●「ソルティッドキャラメル」:きび砂糖で作ったクリスタルシュガーと粒子の荒い岩塩を混ぜ込んだ、カリカリとした食感を楽しむことができる一枚。ビターチョコレートベースの大人なソルティッドキャラメルです。深煎りのコーヒーやウイスキーなどと一緒に。
●「モカ」:タイ北部チェンマイで生産されるコーヒー豆を使用。コーヒーの焙煎された風味をしっかりと感じることができる、カフェモカのような一枚。コーヒー好きの方におすすめです。
●「タイティー」: ミルクのコクとしっかりとした茶葉の風味を感じるダークミルクチョコレート。いわゆるタイで飲まれるとても甘い「タイティー」ではなく、スッキリとした上品な甘さです。

Photo/Ahlum Kim(人物) Writing/Cream taro