次々と新しいお店がOPENする、京都。京都市左京区に洋菓子のお店「SUGiTORA Patisserie labo(スギトラパティスリーラボ)」がお菓子好きの間ですでに話題に。
中京区の寺町商店街と新京極商店街の間の路地裏にあるジェラートの店「SUGiTORA」の2号店となり、そのお店とはコンセプトも異なる、焼き菓子を中心としたお店となります。昨今トレンドの焼き菓子、どんなラインナップとなっているのか、今回は杉田シェフにアテンドいただき、紹介していきます。
お店があるのは一乗寺。一乗寺駅から徒歩6分のところでたどり着きます。店名の通り、ラボのような見た目が特徴的でこじんまりしながらも、すっきりとしたスタイリッシュな空間。焼き菓子専門店ということで、店内には香ばしい香りと、ズラリと並んだ焼き菓子に気持ちもウキウキしちゃいます。
ほっこりするようなディスプレイ。3種類のフィナンシェを中心に、ダックワーズやパウンドケーキ、クッキーやギフトボックスなども並びます。お店のカウンターでは焼き立ての焼き菓子も並ぶ予定なんだとか。
優しい笑顔で迎えてくださった杉田シェフ。洋菓子の世界大会で最も注目が集まる「Coupe du Monde de la Patisserie 2015(クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2015)に日本代表で出場し、見事銀メダルを獲得した実力派。有名ホテルで働いていらっしゃいましたが、独立し今に至ります。
そんな杉田シェフに、2号店となるお店でなぜ焼き菓子にしたかを伺うと……。
杉田シェフ「もともとはジェラートでスタートして、今年4、5年目。コロナの影響もあり、ジェラートはオンラインで販売するのがコスト面含め難しかった。そこで得意だった焼き菓子を思いついたんです。経験的にも、ずっと焼き菓子をやってきていたし、それで焼き菓子専門店にしました。
2店舗目は、僕一人ではできないと思っていて、一店舗でもそうでした。オープンから支えてくれるスタッフがついてきてくれていて、SUGiTORAとしてのチームの挑戦として、今回やってみようと思ったのこともきっかけですね。
お店のコンセプトとしては、気軽に入れるようなお店を目指しています。3時のおやつに、2個焼き菓子があってコーヒーがあると満足する幸せ感。その満足感を得られる、程よい糖度とか、計算して考えていますね。」
杉田シェフに、どの焼き菓子がおすすめかを伺うと、真っ先に出てきたのがこのダックワーズ。
外はさっくりと、中はしっとりとした独自の食感のフランスの伝統的なお菓子です。「メレンゲ」と呼ばれる卵の卵白を泡立てた食材と、アーモンドを粉末状にした「アーモンドプードル(アーモンドパウダー)」を使ったお菓子で、アーモンドの香りが香ばしいのが特徴的です。
そんなダックワーズが得意というシェフ、一口食べてみるとその美味しさに衝撃が走ります。ダックワーズは、メレンゲ仕立てであることから、糖分が多く、結構甘くなりがちだったり、食感がガリッとしてしまうものや、アーモンドの香りも強くて、後味がくどいものもあります。杉田シェフのダックワーズは、とにかく食感がふわっとさっくり! 驚きの口どけを実現し、甘みもマイルドでアーモンドとのバランスが絶妙で、焼き方やメレンゲの泡立て方にとてつもない技術や繊細さを感じました。「ダックワーズってこんなに美味しかったんだ」と思うほどのクオリティ。一度食べて欲しいレベルです。
フィナンシェは、人気のピスタチオとショコラ、プレーンの3種類。ピスタチオは、かみしめるたびに香りがふわ~っと鼻を突き抜けるほど。ショコラはビターでありながらも、カカオの華やかさをしっかり感じられ、プレーンはバターの香ばしさだけではなく、しっかりとバニラの風味も感じることができます。
そしてしっとり感がすごく、濃厚で美味しかったパウンドケーキ。キャラメル味(左)と、アールグレイ(右)の2種類のラインナップとなっています。ねっとりするほど、重たくもなく、この絶妙なバランス感としてバターや砂糖のさじ加減がよく、口にふくんで「ああ、甘いなぁ」という感じが一切ないのがポイント。キャラメル、アールグレイ、それぞれの香りがしっかり感じられます。
手土産用に、ギフトボックスとしてフィナンシェ(プレーン)、パウンドケーキ(アールグレイ)、マドレーヌ、ダックワーズ(プレーン)、クッキーの5つがセットになったものも。
好きな焼き菓子を詰められるボックスもあるので、ダックワーズを詰め合わせたり、選び方も自由。
かわいい虎のイラストは、シェフの手描きなんだとか。地元の人にも、早くも愛されそうな、ほっこりするような「SUGiTORA Patisserie labo(スギトラパティスリーラボ)」。ぜひ一度、衝撃のダックワーズを食べて欲しいですね。
About Shop
「SUGiTORA Patisserie labo(スギトラパティスリーラボ)
京都府京都市左京区一乗寺梅ノ木町56−1
営業時間:10:00~17:00
定休日:月曜日
クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
Photo&Writing/Cream Taro
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