今回は、ショートケーキ連載の特別編。私、編集長のクリーム太朗が毎年クリスマスの時期に買っている、究極のショートケーキを今回1年待って、この季節になってようやくお届けできることを楽しみにしていました。今年も販売される、そのショートケーキは、クリスマス時期にしか食べられない、「ホテル椿山荘東京」の「極 ガトー・オー・フレーズ」（1万800円）。昨年度は2日間で予約販売が売り切れてしまったという、幻のショートケーキとも呼べる。今回はシェフの取材にも成功し、その魅力と極上すぎる世界へと皆様を連れていきたい。
「極 ガトー・オー・フレーズ」は毎年このクリスマスの時期にだけ販売されるホールケーキ。生クリーム、スポンジ、苺、主役となる食材すべてをこだわり抜いた逸品。見た目からも、生クリームの質感、苺の迫力は圧倒的に他と違うことをお分かりいただけるかと思う。それぞれの特徴を紹介していこう。
まずは生クリーム。一番の美味しさがこの生クリームにあると感じる。濃厚なコクと香り高さが特徴の根釧地方の放牧で育った牛の生乳をメインに独自にブレンドした上品な味わいは、ボリューミーなのにまったく重くなく、それでいてまろやかで、クリーミーで、これが本当に生クリームなのかと驚くほどの美味しさ。「生クリームが苦手」という人にもぜひ食べさせてあげたい。
今回特別に断面を見せていただくことができた。例年通り、福岡県産あまおうを使用していて、今年は中に入っているあまおうを約1.5倍増量したという、驚きの進化を遂げた。より苺の甘みとほどよい酸味が、スポンジと生クリームと相まって、ふわっと口の中に芳醇な味わいが広がり、こんな贅沢はなかなかない。
そして生地部分。卵は栃木県産平飼いの有精卵（卵皇）、小麦粉は群馬県産の白金鶴を使用。さらに今年は和三盆の上品な甘さと発酵バターの濃厚なコクをプラスして仕上げているので、優しい甘さが口の中を包む。とくに「昨年食べたこの美味しさだ」とすぐに思い出させてくれるのが、平飼いの有精卵の美味しさ。卵のくさみは一切なく、コクが特徴的である。
ここまでこだわりつくしたガトーフレーズを、どうして作ったのか？ 高木シェフに伺った。
「ガトーフレーズは、シンプルがゆえに、おいしさに差がつくもの。ホテルならではの、極上なものを作って提供したいと思い作り上げました。昨年も購入されて、今年もという方も多くいるので、“よりおいしくなったね”と思ってもらえるように毎年改善しているんですよ」
今年の予約開始は、11月1日から。例年通り数日で売り切れる可能性があるため、気になる方はお早めに。予約方法は電話にて受付が開始される。
About Shop
ホテル椿山荘 東京
東京都文京区関口２丁目１０−８
11月1日より予約開始
クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
Photo&Writing／Cream Taro
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