スイーツ、焼き菓子の世界では、知っていそう?でも実は意外と知らないことが多いですよね。そんなスイーツの疑問に現役のパティシエ・大澤智弥氏が答えてくれます。今回は、パティシエはどんな人が向いている職業か?をテーマに聞いてみました。意外な解答も!?
「パティシエになるために、こんな資質がなくてはいけないとか、味覚に特別なセンスがなくてはいけないとかは、まったく関係ないと思います」と大澤シェフ。
パティシエというと、専門職で、選ばれし人に特別に与えられた仕事というイメージもありますが、そうではないと大澤シェフは言います。
「舌が特別繊細であるとか、味に敏感であるとか。そういうのって少なくとも僕にはないです(笑)。なので、パティシエになる人にそれらが絶対になくてはいけない要素かというとそうではない」
そう言いつつも、天賦の素質としてもともとそれが備わっているっていうことはないですか?
「それはどうかなぁあ(笑)。ないと思いますよ」
「それよりも、きれい好きであることですね。当たり前なんですけど飲食に関わる仕事ですから、清潔感がないとやはりそれは厳しいかな。そうかと言って私生活はだらしがなくて、部屋も汚いからだめではなく、職場で清潔感が保てる人であればいいと思います」
消費者側からしてもそれは、そうであってほしいと思います。
「それと、計算ができる人」
それは、足し算・引き算のレベルではなく?
「いえ、足し算、引き算が大切です」
そうなんですね。
「お菓子作りは(ほかの料理もそうですけど)、レシピがあって、それをベースに作っていくんですけど、だからといって毎回まったく同じような配分で作るかというとそうでもない。その時々の状況によって、今日はこの材料を少し足してみようとか、逆にこれは減らそうとか。そういうシンプルな計算がすぐに思い浮かべられる人は、パティシエには向いていると思います」
「よく思われがちなのが、指先が器用な人じゃなきゃダメなのではないかと。そんなことはなくて、技術的なことはむしろ働き始めてから身についていくことのほうが多いですから、不器用だからパティシエにはなれないっていうわけではまったくない。
一番大切なのは、僕がそうだからということでもあるんですが、物を作ることが好きな人には向いている仕事だと思います。僕の場合は、ケーキに限らず、昔からなんでも物を作ることが好きだった。家庭科の授業とか、図工、技術の時間も好きだった」
〈ものを作る〉のが好き。それが大澤シェフのお菓子作りの原点でもあり、モチベーションにもなっています。
パティシエ:大澤智弥さん
専門学校を卒業後、ビゴ東京に入社。その後「レストラン シェ・イノ」、「ホテル雅叙園東京」、「アングラン」などを経て、「こむぎのおいしいおかし」ほか、ガレットデロワ専門店「Galet Galet(ガレ ガレ)」のシェフとして活躍している。ufu専属パティシエ。
ウフ。
ウフ。編集部スタッフ
スイーツがないと始まらない。 スイーツ好きのための情報メディア。全国の素敵なスイーツ情報を発信していきます。
注目記事