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MORI YOSHIDAのスイーツ

「MORI YOSHIDA(モリヨシダ)」世界を魅了するお菓子がフランスから日本へ。中野にOPENした新店を最速レポート

スイーツの都・パリにパティスリー「MORI YOSHIDA(モリヨシダ)」を構え、スイーツ界の巨匠 ピエール・エルメにも認められた手腕で多くの人を魅了する吉田守秀シェフ。そんな吉田シェフが手掛ける「MORI YOSHIDA 東京店」が、11月20日に東京・中野にオープン。

その話題性と人気は今年一と言っても過言ではなく、店の前には大行列が。今のパリを現地で感じるシェフだから作れる本当のフランス菓子と、新店の魅力を紹介します。

2024年の時の人。「吉田守秀」シェフとは何者?

MORI YOSHIDAオーナーシェフの吉田守秀氏
「MORI YOSHIDA」オーナーシェフの吉田守秀氏

「MORI YOSHIDA」のオーナーシェフであり、現在はフランスを拠点に活動する吉田守秀氏。静岡県の菓子店で生まれ育ち、パティシエになるために専門学校へ進学。

5つ星ホテル「パークハイアット東京」をはじめとする名店での勤務を経て、地元で「パティスリー・ナチュレ・ナチュール」をオープン。2006年、2007年には「TVチャンピオン2」のケーキ職人選手権で連続優勝を果たし、日本中に知られる名パティシエとなりました。

クリームを絞っている吉田シェフ

静岡のパティスリーが人気を博していた吉田シェフは、フランス菓子を追求するために2010年に渡仏し、3つ星レストランで修業。その後パリの高級住宅街・7区に「MORI YOSHIDA」を開きます。

現地の大手テレビ局によるパティスリーのコンクール番組「LE MEILLEUR PATISSIER:LES PROFFESIONNEL」では2年連続チーム優勝を果たし、スイーツ界の巨匠であるピエール・エルメからも絶賛の声が。お店は一流の人物らが認めるパティスリーとして、今も人気を誇ります。

フランスの今を日本へ。伝統に忠実でありつつ輝きを放つスイーツたち

MORI YOSHIDAのショーケース

中野駅から徒歩8分ほど歩くと見えてくるお店。ビルの地下1階に工房が、1階に売り場が広がります。

ショーケースには、美しいプチガトーがずらり。パリで愛されるお店のスペシャリテや伝統菓子のほか、あえて日本らしい大きめサイズにした『Chou à la crème(シュー ア ラ クレーム)』や、東京店限定で初お目見えする生チョコ『キューブ ドゥ ガナッシュ』も。

MORI YOSHIDAの日本限定生チョコ

特に生チョコは、柑橘が使用されており、「シトロンヴェール」は吉田シェフのボンボンショコラのコレクションでもよく使用されるライムが際立ちます。「ライムの抜ける清涼感のあるトーンが好き」という吉田シェフ。こだわりの生チョコ、大注目です。

MORI YOSHIDAのモンブラン

渋谷スクランブルスクエア店でたちまち話題となった『Mont blanc(モンブラン)』は、プチガトーのほか、12cm・15cmのホールサイズも。フランス人に愛される伝統的な味を重んじながら、パートフィロ(薄いパイ生地)を土台に使い、パリパリとした食感と個性をプラス。

デザインよりも味を優先してたっぷりと絞るマロンクリームには、栗の風味が凝縮。なめらかな口溶けと風味の豊かさに思わずうっとり。品よく余韻として香るラム酒も秀逸です。

伝統を超えて。世界を魅了する「MORI YOSHIDA」のスペシャリテ

MORI YOSHIDAのスペシャリテ2品
画像左:「Beige(ベージュ)」,画像右:「Baba tropique(ババトロピック)」

フランス本国はもちろん、麻布台ヒルズで行われたPOP UPでもスイーツ好きの心を射止めたスペシャリテの2品。

白いムースとタルトのコントラストが目を引く『Beige(ベージュ)』は、アールグレイとライムが香るムースを、チョコレートタルトにのせたスイーツ。ふわりと広がるムースの華やかな香りと風味に続いて、ガナッシュのリッチな甘さが。芸術品のような、計算されつくした味わいを楽しめます。

マンゴーとパッションフルーツのシロップを染み込ませた『Baba tropique(ババトロピック)』は、透明なカップに入ったフランス版とは形を変えて登場。フランスの伝統菓子であるババをアレンジした、吉田シェフの伝統に対する新たな挑戦を感じるスイーツです。

ラム酒を使わず、トロピカルフルーツで華やかに仕上げたババ。パサつきがちなパータ・ババ(ブリオッシュ生地)とは異なり、つるんとした見た目通りになめらかな食感と、すっきりとした甘みと口当たりを楽しめます。

絶対買うべきは、フランスで最も美味しいと言われた「フラン」

MORI YOSHIDAのフラン

スペシャリテと並んでMORI YOSHIDAを象徴するのが『Flan(フラン)』。日本ではまだマイナーながら、フランスではパティスリー、ブーランジェリーを問わず広く作られています。

MORI YOSHIDAのフランの断面

フランスで初めてフランを食べ、その魅力にはまったという吉田シェフの『Flan vanille(フラン ヴァニーユ)』は、フランスで最も有名な時事系雑誌のひとつ・L’ EXPRESSで「パリの優れたフラン10選」に選ばれ、フランのみを集めた祭典にも登場する格別なひと品。ブリゼ生地(甘みの少ないパイ生地)にバニラを贅沢に使ったアパレイユが注がれ、焼き色と断面からはどこか気品を感じます。

揺れるほど柔らかなアパレイユがサクサクの生地に包まれ、ひと口で幸せな気分に。卵とバニラを感じるアパレイユは甘さの加減が絶妙で、厚みがあるのにぺろりと食べられます。シンプルながら、衝撃を受ける美味しさ。

MORI YOSHIDAのスイーツ8品
画像上段(左から);「Beige(ベージュ)」「Baba tropique(ババトロピック)」「Mont blanc(モンブラン)」「Forêt noir(フォレ・ノワール)」、画像下段(左から):「Chou à la crème(シュー ア ラ クレーム)」「Sicilia(シシリア)」「Paris brest citron(パリブレスト シトロン)」「Flan vanille(フラン ヴァニーユ)」

その他にも、フランスのお店にも並ぶスイーツが多数登場。長方形にカットされた断面とシックな色合いが美しいのは、“黒い森”を表すチョコレートとチェリーのケーキ『Forêt noir(フォレ・ノワール)』。

MORI YOSHIDAのシシリア

赤いバラの花びらを1枚1枚手でのせて仕上げる『Sicilia(シシリア)』は、吉田シェフがイタリア・シチリア島からインスピレーションを経たスイーツ。シシリア島のピスタチオと、コンポートのグリオットチェリーが絶妙なハーモニーを奏でます。

パリの「MORI YOSHIDA」では黒ゴマやピスタチオによるアレンジもみられた『Paris brest(パリブレスト)』には、シトロンを掛け合わせて爽やかに。

「MORI YOSHIDA」が届ける、フランス菓子の今と感動

MORI YOSHIDAの店内に立つ吉田シェフ

フランス菓子が独自の進化を遂げつつある日本に、今のフランスの味、本当のフランス菓子を届ける吉田シェフ。そのスイーツには、パリで本当のスイーツに向き合い続けたシェフの想いと覚悟が。次回、吉田シェフの菓子職人の歩みとフランスへのあふれるリスペクトと、その想いをお届けします。

About Shop
MORI YOSHIDA 東京店
東京都中野区新井2丁目30-7 NSPビル
営業時間:11:00~19:00
定休日:火・水曜日
Instagram:@moriyoshida_official

Photo/Shintaro Oki