いよいよ来たるGW。お出かけもいいけれど、お家でまったりとお菓子作りはいかがでしょうか?今回は、口の中にぶわっとレモンの酸味が広がってクセになる、超しっとりジューシーなレモンケーキレシピをご紹介!
教えてくれるのは、大人気オンラインチーズケーキブランド「Mr. CHEESECAKE」の代表、田村浩二さんです。田村さんは、ミシュランの星を獲得したフレンチレストランでシェフを務めていた超実力派! 著書「人生最高のチーズケーキ」や「Mr. CHEESECAKE」公式サイトでも惜しみなくレシピを公開し、〝お菓子を通して楽しむ時間〟を届けています。
「フランス修行時代、レモンの街マントンで勤務していました。そのときにレモンスイーツはよく食べていて、思い出の味なんです。みなさんもぜひチャレンジしてみてください」。
[レモンケーキの材料(レモン型8個分)]
※材料はすべて室温に戻しておく。
※オーブンは160℃に余熱しておく。
バター 60g
粉糖 60g
全卵 60g
ヨーグルト 15g
練乳 5g
レモン果汁 23g
薄力粉 50g
アーモンドパウダー 30g
レモンピール 70g
レモン果汁 10g
[シロップ]
水 100ml
レモン果汁 25g
グラニュー糖 50g
[アイシング]
粉糖 150g
レモン果汁 30g
田村シェフ「レモン果汁とレモンピールをたっぷりと使い、まるでレモンを食べているかのようなレモンケーキに仕上げました。生地はしっとりとジューシーです」
まずは型の下準備から。型にバターを薄く塗っていきます。はじめにざっくりと塗り、その後、全体にムラなく塗り広げていくのがポイント。
バターを塗った型の上に、薄力粉を振るっていきます。
型全体に薄力粉を振るったら、下にお皿やバットを敷き、型から粉を落とします。型の辺の部分を順番に叩いて、最後にひっくり返して落とすとスムーズ。
田村シェフ「この下準備をしっかり行うことで、生地が型離れしやすくなります」
次に、レモン果汁とレモンピールをサッと混ぜ合わせ、レモンマリネを作ります。このレモンマリネが、レモンケーキにジューシーさをプラスしてくれます。
いよいよ生地づくりへ。常温に戻したバターをボウルに入れ、柔らかくなるまでゴムベラで練っていきます。
柔らかくなったら、粉糖、アーモンドパウダーを順番に加え、ホイッパーで混ぜていきます。どちらも、一気に入れてしまってOK。
次に溶き卵を加えます。卵は生地と混ぜる前に、室温に戻すか、60℃くらいのお湯で湯煎して温めておきます。卵液の温度は25℃~30℃がベスト。
溶いた卵は数回に分けて入れていきます。ここは少しずつ丁寧に!
次に、ヨーグルトと練乳を混ぜ合わせたものを、生地に混ぜます。こちらも少しずつ混ぜながら加えていきます。
田村シェフ「レモンの酸味に、ヨーグルトの乳酸や練乳の甘さ、ミルキーさが加わることで、バランスの良い味わいになります」
次に、生地に薄力粉を振るい入れます。まずは1/3を入れて混ぜます。
そして、レモン果汁を半分入れて混ぜます。この後、さらに1/3の薄力粉、レモン果汁残り半分、1/3の薄力粉…と、交互に入れてその都度丁寧に混ぜます。
田村シェフ「水分量が多いので、分離しないように少しずつ丁寧に混ぜてください。また、薄力粉は混ぜすぎるとグルテンが強くなってしまうので、混ぜすぎないよう注意してくださいね」
STEP2でつくったレモンマリネを投入。さっくり混ぜ、全体に行きわたればOK。これで生地は完成です。
完成した生地を、しぼり袋に入れて型に絞っていきます。型いっぱいに入れなくても、8分目ほどでOK。しぼり袋がなければ、スプーンで入れても大丈夫とのこと。
詰め終わったら、平らな場所に型を落として生地をならし、空気を抜いておきます。
余熱しておいた160℃のオーブンに入れ、15~20分程度焼きます。
田村シェフ「焼き上がりの目安は、表面の焼き色を見て判断しましょう。表面に焼き色がついていれば、底面にも焼き色がついているはずです」
生地を焼いている間に、シロップをつくります。小鍋に水、レモン果汁、グラニュー糖を入れ、火にかけます。
シロップは沸騰したら火を止めてOK。煮込む必要はありません。
田村シェフ「シロップを焼き上がりの直前に作るのは、温かいシロップのほうが生地に染み込みやすいから。よりしっとりした焼き上がりになります」
焼きあがったら、生地が取り出しやすくなるように、そのままトントンと型を叩いてならします。
表面にハケでシロップを塗っていきます。
シロップが表面全体に塗れたら、型の上にケーキクーラーを載せ、ひっくり返して生地を取り出します。そして、上の面にもさらにシロップを塗りましょう。
アイシングを作ります。粉糖にレモン果汁を加え、ホイッパーで一気に混ぜていきます。とろっとした状態に。
ケーキクーラーの下にバットを敷き、絞り袋にアイシングを入れて生地の上にかけていきます。中心から外側に向かってぐるぐると円を描くように絞っていきます。
下のバットがアイシングを受け止めてくれるので、表面全体に大胆に絞ってしまいましょう。
アイシングを全体にかけた後、バットごと、220℃のオーブンで再び1分焼きます。
田村シェフ「アイシングをかけた後に焼かないレモンケーキもありますが、今回のレシピではシャリシャリ感を出すために焼きます。表面もつるっと美しくなります」
焼きあがったら完成!アイシングがコーティングされ、キラキラと美しいレモンケーキがお目見え♡
中はしっとり、ガツンとレモンの酸味が効いた味。レモンマリネの香りが噛めば噛むほど広がり、クセになります。
田村シェフ「ポイントは、生地が分離しないように、材料をしっかり室温に戻すことと、少しずつ丁寧に混ぜること。生地の水分量が多いレシピなので、注意してくださいね。これらに気を付ければ、しっとりジューシーなレモンケーキが焼けますよ」
少し難易度が高く感じるレモンケーキだからこそ、上手に焼けたときの達成感もひとしお。お家でゆっくり過ごす1日に、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
田村浩二
Mr. CHEESECAKE代表
調理師専門学校を卒業後、ミシュラン三ツ星・一ツ星レストランやフランスで修行。2018年には『ゴ・エ・ミヨ ジャポン』の「期待の若手シェフ賞」を受賞。その後方向転換し「Mr. CHEESECAKE」を創業。スイーツにとどまらず、器やスプーンをプロデュースするなど、様々な食体験を提供する。著書に「人生最高のチーズケーキ」など。
Photo/kentarooshio Writing/Nanako Maeda
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