現代フランス菓子の基礎を築いたLENÔTRE<ルノートル>。パリ最高峰のメゾンのうちの一つです。そんなLENÔTRE<ルノートル>の夏の新作は日本オリジナルフレーバーのケーキが販売されています。これが本当においしいんです!
「ルノートルシュッス・アナナス・パッション」 864円
「ルノートルシュッス」シリーズに、トロピカルなフルーツ、パイナップルとパッションフルーツ、さらにライムを使用した夏季限定スイーツです。
酸味も甘みも偏りがなく、まろやかで本当においしいです。
下のスポンジ生地のさらに下には薄くホワイトチョコレート、パイナップルとパッションフルーツのジュレが重ねてあり、味の奥行を出し、みずみずしい印象を加えています。このこまやかな技がさすがです。また、最下層のサクッとした食感の香り高いサブレがまたすごくいい仕事をしており、とっても心地よい食感で楽しく食べられます。
上のトッピングはただのパイナップルではなく、バニラの入ったナパージュでコーティングし、ローストしてあるという手の込みよう。
こんなにおいしい果物あったっけ?!と驚くほど甘くとろけるような口当たりです。これはすごくこだわりのポイントだそうで、オーブンでローストすることによってパイナップルの本来のコクや旨味、そして甘さを最大限に引き出してあるそうです。
つんつんとしずくのようなかわいい形の白いトッピングは、魔法のようにしゅわりと消えるメレンゲと程よいコクがあるホワイトチョコレートのガナッシュの二種。
アルコールは入っていませんが、夏らしく華やかで甘酸っぱいカクテルのような仕上がりです。
LENÔTRE<ルノートル>らしく、凝った作りながらどこまでも軽やかで、口の中ですっと消えてしまうので
「あれ! 今のおいしさはなんだったんだろう?」と夢中になって食べてしまい、食べ終わった後に幸せな余韻だけがほわんと残ります♡
この味の組み立てを考案した北川シェフが苦労された点は、既存商品の「ルノートルシュッス」とは何かを考え、その本質から外れないようにすること。パイナップル、パッションフルーツ同士の強弱、またそれがレアチーズケーキのインパクトを消してしまわないようなバランスを探すことだったそう。
LENÔTRE<ルノートル>のケーキに共通する、「完璧!」と言ってもいいほどの絶妙な味のバランスを整えることは、相当な難しさだったそうで、何度も何度も試作し、こだわり抜いた一品です。
日本限定商品でも日本らしさはあえて出さず、フランスのトップブランドとしてのLENÔTRE<ルノートル>らしさを常に意識されており、「本国フランスのクリエーション・ディレクターギー・クレンザー氏だったらどうするか」ということを意識しながら創り上げた作品だそうです。
「フランスから託された責任を全うする」という北川シェフの職人としての凄さをひしひしと感じました。
LENÔTRE<ルノートル>があるパリでは8月からバカンスの時期に入り、コロナ禍でなければビーチで読書をしたり、マルシェで滞在先の地元の食材やワイン、チーズを買ってピクニックを楽しんだり大切な人とゆったりとした時間を過ごすそう。パリジャン、パリジェンヌたちのような気分でLENÔTRE<ルノートル>スイーツでぜひゆったりした時間を味わってみてください。
写真のヴェリーヌのようなグラスデザートもおすすめです♡
About Shop
LENÔTRE 銀座三越店
東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越本館地下2階(MAP)
営業時間:10:00~20:00
miki
チョコライター
ufu.でも連載がスタートする、平成生まれのチョコライター。チョコレート検定エキスパートも取得し、その丁寧な文章に各界からも注目を浴びる。
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