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国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

<目次>
【1985年~】サクレ誕生。その理由とは?
【1990年~2009年】女子高生向けから、家族向け・グローバル化へ
【~2023年】より“本物”に近いレモン味への道のり

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

どんどん新しい商品が生まれては消えていくなかで、ずっと愛され続ける定番商品ってありますよね。カップかき氷界の定番といえば、レモンスライスが大胆に載った「サクレ レモン」。なんとこのサクレ、発売から38年という超ご長寿かき氷なんです! 定番として生き残り続ける理由と、その歴史を担当者に取材し、深堀りました。

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

今回お話をお伺いしたのは、「フタバ食品」広報担当の三上さん。サクレが大好きで同社に就職してしまうほど、筋金入りのサクレ好き!「サクレはどれも好きですが、イチオシは昨年発売された『サクレ パイン』。果肉のゴロゴロ感がたまらないんです!」。

まずは、サクレの歴史から紐解いてみましょう!

【1985年~】サクレ誕生。女子高生を中心にブームになり、カップかき氷界に革命を起こす

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
初代サクレレモンパッケージ(1985年)

サクレの誕生は1985年。当時からカップかき氷は売られていましたが、冷凍庫から出して時間を置かないとスプーンが通らないようなガチガチのものばかりだったとか。そこに開発担当者が目をつけたことから、サクレ開発が始まったのだそう。

三上さん「冷凍庫から出してすぐに食べられるようにするには、氷同士がくっつかないようにする必要があって。そこで、1年間かけて氷の削り方を研究し、今の “サクサク”食感を実現したんです」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
削った氷は、シロップを入れふんわりと空気を含むように混ぜます

三上さん「またシロップにも、氷をふんわりと仕上げる原料を入れています。このシロップの配合と氷の削り方が、サクレのポイントなんです」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

またサクレの象徴といえば、上に載っているレモンのスライス。本物のレモンをそのまま載せたかき氷は、1985年当時としてはかなり画期的だったのだとか。

三上さん「ちょうどその時期は、喫茶店のレモンスカッシュが流行っていたんです。グラスにレモンが刺さっているのを見て、当時の担当者がレモンスライスを載せるアイデアを得たそうで。レモン味のかき氷が他に無かったことも後押しになり、女子高生を中心に『お洒落なかき氷』として人気が爆発。2~3年のうちに定番商品に上り詰めたそうです」

【1990年~2009年】女子高生向けから家族向け、グローバル化へ

当時としては画期的な商品だったこともあり、瞬く間に人気者に上り詰めた「サクレ レモン」。かき氷の定番商品となってからは、どのような変遷を辿ったのでしょうか?順番に紹介していきます。

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
はちみつ入りサクレレモン(1990年)

1985年の発売開始から5年後の1990年に発売されたのは、はちみつ入りのフレーバー。このときのコンセプトは、「子どもも食べやすいサクレ」なのだそう。

三上さん「それまでは女子高生などお洒落な女性たちを中心に人気でしたが、子どもから大人まで食べられるマイルドなものも開発しようとなって。他にも、青りんご味やいちご味も発売されました!」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
サクレレモン(ビタミンC入り)(1997年)

1997年に発売されたのは、なんとビタミンC入りのサクレ。レモン1個分のビタミンCが入っているというから驚きです。

三上さん「1990年代は、ドラッグストアでサプリメントが活発に販売されたりと、健康食品ブーム。サクレの強みであるレモンを活かし、その流れに合わせて開発されました」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
サクレレモンパッケージ(2008年)

2008年のサクレレモンは、ロゴを大きくリニューアル。カタカナ表記だった「サクレ」のロゴを英語のSACREに戻したのが大きな変化なのだそう。

三上さん「このリニューアルは、ちょうどこの時期にグローバル展開を視野に入れ始めたからです。海外の方でも読めるように英語に戻し、日本人の方以外にも親しみを持ってもらえるようにしたそうです!」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
サクレキッズ(2009年)

また子ども用として、片手で気軽に食べられるアイスバーも新たに誕生。ぷるぷるのゼリーを入れ込み、飽きずに楽しく食べられる仕様に。

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
サクレミルクとレモンのスイーツ(2009年)

また大人向けには、かき氷の枠を超えたお洒落なデザートアイスクリームも展開しました。それまでの親しみやすいイメージのものから、ちょっとリッチなものまで幅広く手掛けていたんですね。

【~2023年】実はレモン果汁がどんどん増えている!“本物”のレモン味への道のり

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
サクレレモンパッケージ(2018年)

2010年代以降も、デザインやロゴなど時代のトレンドを取り入れリニューアルされてきたサクレですが、注目すべきなのはレモン果汁の割合が増加したこと。

三上さん「昔は屋台のかき氷のような甘いシロップ味が好まれましたが、最近は本物のレモンに近い、酸味のしっかりとした味がトレンドになっているんです。2014年からどんどんレモン果汁の割合を増やし、2014年は5%→2018年は7%と、レモンの酸味がダイレクトに感じられるように変化しています」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?
サクレレモンパッケージ(2023年)

2023年春のリニューアルでは、レモン果汁は8%へ変更。レモンの香りと風味が、ますます楽しめるようになってきています。かき氷に限らず、スイーツ業界全体で近年トレンドの「本物志向」が、サクレにも影響を与えていたんですね。

多彩なフレーバーも人気。2023年春夏は「マンゴー」と「パイン」が登場!

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

今回はレモンフレーバーを中心に紹介しましたが、他にも様々なフレーバー展開が人気のサクレ。昨年初登場したのは「パイン」味で、数々のサクレを味わってきた広報・三上さんもイチオシするほどの美味しさ。

三上さん「ゴロゴロのカットパインが入っていて、果汁も14%とジューシーなんです! 大人気すぎて、レギュラーフレーバーの『オレンジ』を押しのけ、レギュラー化してしまいました(笑)」

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

また、今年初めて発売されたのは「マンゴー」。マンゴーの王様と呼ばれるアルフォンソマンゴーの果汁を使用した、本格的な味わいです。こちらもゴロッと角切りのマンゴー果肉入りと、ちょっと贅沢なフレーバー。

国民的かき氷「サクレレモン」の進化を担当者に直撃!発売から38年愛され続ける理由とは?

いかがでしたでしょうか?38年もの歳月、ずっと愛され続けてきた「サクレ レモン」。時代の変化に合わせ、味わいはもちろん、パッケージやフレーバー、形を変えて進化し続けてきたからこそ、カップかき氷の王者で居続けられたんですね。

フタバ食品公式SNSでは、サクレを使ったレモンサワーのレシピを公開するなど、かき氷の枠を超えた楽しみ方も提案しています。そちらも面白いので、ぜひチェックしてみてください。少しずつ夏に近づいているこの季節、サクレで暑さを乗り越えてみてはいかがでしょうか?

まえななさん

まえなな

ウフ。編集スタッフ

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住宅雑誌の編集者を経てufu.編集部に。あんこや抹茶味の和スイーツがとにかく大好き♡ 最近のマイブームはあんバターサンド食べ比べ。