ペストリー・シェフ入鹿シェフのスイーツは、どれも美味しくて、日々スイーツを食べ歩くスイーツライターの筆者も、数年来必ずケーキをお願いするほど（画像はクリスマスケーキを発表会時の物ですが、後日プライベートで実際にオーダー）。
「新たなシグネチャースイーツができました」とご連絡をいただいたので、早速お話を伺いにいって来ました。
桜の開花予測が出て、春らしい陽気でお花見がてらお出かけしたくなるこの時期にぴったりの鮮やかな色彩のスイーツをレポートします！
フォーブストラベルガイド2021にて５つ星を取得するなど、サービス、施設ともに高い評価を受ける日本屈指のラグジュアリーホテルです。
宿泊だけでなく、イタリア料理「ピチャーレ」、日本料理「なだ万」、また大人気のアフタヌーンティーや季節ごとのカクテルを提供する「ザ・ロビーラウンジ」など「食」も大充実のホテルです。
「シグネチャースイーツ」とは「ホテルの象徴的なスイーツ」という意味になるわけです。
新登場の時点で「これはシグネチャーに！」とおっしゃるというのはシェフの自信だけではなく、ホテルがこの１品にかける期待と、シェフへの信頼、自信が伺え非常に楽しみにお邪魔しました。
実際に拝見し、いただいてきた「杏仁豆腐（各￥2,200）」。
マンゴー、苺、メロンの３種類で展開されています。
テーブルに運ばれてすぐにふわっと広がる香りを感じるほど、杏仁の香りが抽出されているのが、シャングリ・ラ 東京の杏仁豆腐の特徴の一つ。
ミルクや生クリームで濃厚すぎず、つるりとした喉越しと爽やかさを残し、上品に香る杏仁豆腐がベースとなっています。
開発中、昨今フルーツの味わいが濃厚で甘いものが増えているため、
フルーツの味に負けない杏仁豆腐にしようと、生クリームや牛乳のバランスを試行錯誤している最中に「杏仁霜」を一晩漬けて見た所、杏仁（杏のタネの殻を取り除いたもの）の独特の風味がしっかりと残りバランスが良かったそう。
フルーツはあえて「甘すぎない、濃厚すぎない、杏仁豆腐とのバランスが良いもの」にこだわってチョイス。
そのため「どこ産のこの品種」というよりもシーズンごとにしっかりと見極めて厳選されているそう。
シェフのおすすめを聞いてみたところ、どれもおすすめだけれど、強いて言うならば、シグネチャーである生メロンジュースを使った「メロン」だそう。
シャングリ・ラ 東京では、食事や夏のかき氷など、至る所で好評のメロンジュースが生かされているのですが、
さっぱり爽やか、ピリッとはしないのに味わいの力強さはある味わいで人気も納得の味わい。
いただいてみて「流石」としか言いようのないバランスでした。
爽やかかつ風味豊かなメロンを、ミルクや生クリームでコクのある杏仁豆腐がうまく包み込み、エキゾチックな杏仁の風味でまとめられ、クコの実やミントがアクセントになり、気がついたら食べきってしまいました。
とても爽やかで洗練されているのに、エキゾチックな雰囲気もあり、
香港に本拠地を持ちつつも、都会的なシャングリ・ラ 東京の雰囲気にぴったり。
苺とマンゴーも絶品です。（ちなみに筆者は苺がお気に入り）
マンゴーや苺は、そもそも酸味や甘み、独特の風味など、小さいサイズでも存在感が強いフルーツ。
一般的な杏仁豆腐を合わせてしまうと、「主役はフルーツ」になってしまいます。
ですが、シャングリ・ラ 東京の濃厚かつ杏仁の風味豊かな杏仁豆腐だからこそ、負けることなく、逆にフルーツそれぞれの良さを引き立たせていると感じました。
今回、お忙しい中お時間をいただいた、ペストリーシェフ入鹿貴史さん。
フランス・イタリア料理専門カレッジのエコール辻 東京を卒業された後、
フランス料理の名店ジョエルロブションのマカオ・恵比寿にてLouange Tokyo、小笠原伯爵邸にてお菓子作りの腕を磨きアッシェットデセール、オーダーメイドケーキなどを手掛けてらっしゃいます。
現在、シャングリ・ラ 東京ではアフタヌーンティーのスイーツ、ケーキ、パフェ、毎年人気のかき氷の考案もされています。
入鹿シェフにこんな質問をしてみました。
「競合している、アジア系資本のホテルにも、杏仁豆腐はあると思いますが、特に意識されていることはありますか？」
シェフの答えは、なんとも意外なこだわりにあふれていました。
「マーケティング的には意識すべきだは思いますが、（理由があって）実はあまり意識していません」とのこと。
理由は、麻婆豆腐だけでなく、スイーツ全般を作る際にこだわっているのが「デザイン」「色」…といったスイーツとして一般的な事項だけではなく、
「このシャングリ・ラ 東京のラウンジで、どんな時間を過ごしてもらうか」
「シャングリ・ラの香り（世界中のシャングリ・ラホテル共通の香りで、バニラ・白檀・ムスクを土台に爽やかなベルガモット・ジンジャーティーを使った優雅な香り）ともあっているか」という部分に特にこだわりを持って作ってらっしゃるから。
「普段からお食事の後にラウンジに寄られている方もいれば、非日常にエスケープされている方も、アフタヌーンティーを楽しみにいらしている方もいる。そんな中でどう過ごしていただくのか考えて作っています。」とのこと。
今回の杏仁豆腐も、他者を意識しないわけではないけれど、そこにとらわれずに、
「シャングリ・ラ 東京のラウンジに来られた方のために」こだわって作られたそう。
こだわり抜いた、新たなシグネチャースイーツ「杏仁豆腐」。
こちら現在はシャングリ・ラ 東京のロビーラウンジでのみ提供されています。
一人でふらっとアフタヌーンティーだと少々ボリュームも大きく、ハードルを感じますが、杏仁豆腐なら気軽に楽しめるボリュームです。
きらびやかなシャンデリアが輝き、景色の良いラウンジ。
優雅に颯爽とサーブするスタッフの方々のなかでシャングリ・ラ 東京で新たなシグニチャースイーツ「杏仁豆腐」を味わいながら、非日常に今までよりちょっと気軽に浸りたいですね。
About Shop
シャングリ・ラ 東京 ザ・ロビーラウンジ
東京都千代田区丸の内１丁目８−３ 丸の内トラストタワー 本館
お問い合わせ：03-6739-7877
営業日時：現在東京都庁のガイドラインに基づき変動あり、ご予約時にお問い合わせください
定休日：同上
特記事項：ドレスコードあり（スマートカジュアル）
azuma(蒼蓮)
チョコレートと日本酒のライター
チョコレートが好きすぎて、仏ショコラティエブランディングにも携わっていた、チョコレートエキスパート・日本酒唎酒師資格他を持つスイーツ系ママライター。
伊勢丹新宿公式サポーターイセタニスタ他（@azuma0326）
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