昨今のコンビニエンスストアやスーパーにおけるお菓子は、恐ろしいスピード感で変化するスイーツ市場。トレンドもあり、ありとあらゆるお菓子は誕生しては消えてゆく。そんな中でもロングセラーのお菓子も数多く存在します。ロングセラーのお菓子の中でも、近年更なる注目を浴び、新しいニーズやファンを増やし続けているお菓子がロッテが販売する「ラミー」「バッカス」。世代を超えて最も愛されるお菓子※であり、近年は「ラミバ」の名称で、若者を中心に人気や注目度も高まるお菓子です。
※ラミー:洋酒チョコレート市場1位。バッカス:洋酒チョコレート市場2位。ロッテ調べ 洋酒チョコレート市場 2019年4月~2023年3月累計 ブランド別販売金額
「ラミー」には3.7%、「バッカス」には3.2%のアルコールが入っており、お菓子とは思えないお酒の強いお菓子。お酒離れが叫ばれる中で、なぜ注目されているのでしょうか? 今回はロッテの広報担当の方にお話を伺いつつ、美味しさの秘密と一緒にお届けしていきます。
まず、先に誕生したのは「バッカス」で1964年、ラミーは1965年に発売されました。当時とパッケージのカラーリングは変わらず、ラミーは赤でバッカスは色鮮やかなグリーン。
60年ほど前の日本のチョコレート市場は、アメリカ式の砂糖の甘さの強いものがほとんどだったそう。そこで「大人にむけたチョコレートを作ろう」というミッションのもと、お酒を使った「バッカス」「ラミー」は開発されたんだとか。当時は洋酒入りチョコレートは当時の一般流通菓子としては珍しく、他社にない商品コンセプトで、男性や甘いものが苦手な人の心を一気につかみました。
形状も現在とは異なり、「ラミー」は一枚の板チョコタイプ。現在では個包装され、より食べやすく進化しています。
毎年冬限定販売となっているこちら。その理由を伺うと、ヒントに「お酒」がありました。ラミーのなめらかな生チョコレートやみずみずしいラムレーズン、バッカスの芳醇なブランデーの風味は高い温度に大変弱いんだそう。そのため、最高のおいしさをお届けすべく、現在は冬季限定の発売としているそうです。
両者の特徴はやはり「お酒」。ラミーの特徴はレーズンとチョコの両方からラム酒の風味が香ることです。レーズンだけでなく生チョコレートにもラム酒を使っているので、ラムレーズンから染み出るお酒の風味とそれを受け止める生チョコレートの両方で、みずみずしいラム酒の芳醇な香りを感じられる点がこだわりなんだそう。
約60年近い歴史があるお菓子となると、その進化にも注目したい。直近だと、「ラミー」は2020年のリニューアルで大きな変化が。お客様がより召し上がりやすいようにと、2本入りのスティック形状だったものを現在の3本入りの個包装仕様に変更。その際さらなる満足感のUPを目的に、チョコの厚みを上げ生チョコレートの使用量を増やしたんだとか。
一方でバッカスも2020年にリニューアル。使用しているブランデーにおけるコニャックの使用量を増やし、バッカスらしい、チョコに負けないブランデーの風味をよりしっかりと感じていただけるようになったんだとか。
いかがでしたでしょうか? 真っ赤なパッケージと、鮮やかなグリーンのカラーがクリスマスの時期を彷彿とさせ、「またこの時期が来たな」と歓喜するファンが多い人気のお菓子。今年も「ラミバ」からじゅわっと広がるお酒の風味をしっかり味わってみてはいかがでしょうか。
Writing/坂井勇太朗(ufu.編集長)
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