カラフルな包み紙の中にまん丸いチョコレートが入っているリンツの看板商品「リンドール」。究極のなめらかなくちどけが特徴で世界中で愛され続けています。リンツの直営店以外でも、海外の輸入食品を扱っている一部店舗でも販売しており、一度は見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。「チョコレート=なめらか」なものとして親しまれていますが、その“なめらかさ”を発明したのがリンツなのです。今回は、リンツの代表的な商品でもある「リンドール」のあまり知られていない魅力について取材してきました。
Q.1845年創業、世界120カ国以上で愛され続けているリンツチョコレートですが、日本にはいつ・どこに店舗を構えられたのですか。また、日本に出店された経緯などを教えてください。
日本においては2010年6月に東京・銀座にて第1号店としてリンツ ショコラ カフェをオープン(現在は閉店しています)。世界的にも当時すでに165年以上の歴史を誇るプレミアムチョコレートブランド「リンツ」としてアジアにおける拠点を構築するため日本という市場が選ばれ銀座の並木通りにてアジアで初のカフェ併設店舗としてオープンしています。
その銀座店に変わり2021年6月に世界初の新フラッグシップが東京・表参道にグランドオープンし、日本におけるリンツブランドの旗艦店と位置付けてショコラの持つ可能性とその魅力をお届けし続けております。
Q.1845年創業、世界120カ国以上で愛され続けているリンツブランドですが、ここまで長年愛され続けている秘訣を教えてください。
1845年以来、高品質なチョコレートにこだわり続けてきたリンツのメートル・ショコラティエたちが、その比類なき情熱でひとつひとつを作り上げています。これだけ長い歴史がある中でも全く変わらない「美味しさ」こそが、長きに渡り愛され続けている一番の秘訣だと思います。またそういった「品質や伝統へのこだわり」のみでなく、「常に新しいことへ挑戦し続ける姿勢」も大事だと思っております。お客様の嗜好の多様化や新たなニーズを捉えて、新商品のみならずショコラを通じてお客様の人生が輝くような感性に訴えかける感動体験を創出することでリンツのファンを増やしていきたいと考えております。
Q.リンツの人気商品である「リンドール」は、当時はクリスマス限定だったとお聞きしたのですが、通年販売するためにどのような努力をされたのですか。また、リンドールの特徴を教えてください。
A.「日本市場においていまでこそ大人気となった「リンドール」ですが当時はまだ認知度や商品としてどこまで日本のお客様に受け入れていただけるかの確証がなかったためまずはマーケットとしてもチョコレートを味わっていただけるクリスマス時期限定にて展開を致しました。その後、非常に多くのお客様からご好評をいただき年間を通じてお楽しみいただけるようにフレーバーを徐々に増やして現在に至ります。
今ではキラキラと輝く20種類以上ものフレーバーを展開し1粒からでもお好みに合わせてお好きな量だけ量り売りでお選びいただける「ピック&ミックス」をリンツ直営店ならではの販売システムとして採用して多くのお客様に楽しんでいただいております。リンツの代表的な商品であるリンドール(LINDOR)は、リンツ(Lindt)とフランス語で金(ゴールド)を表すオール(Or)を組み合わせてつけられた名前となっております。
リンドールはチョコレート4大革命の1つであるコンチングを生み出したリンツだからこそ実現できた、まさに究極のなめらかな口どけが特徴のチョコレートです。
上質なチョコレートで出来た繊細なシェルを破ると、この上なくなめらかなフィリングがお口の中で甘美に溶け始めます。」
当時のチョコレートは、硬くて口溶けが悪くて何度も噛まなければなりませんでした。そこでロドルフ・リンツ氏は、“硬くない、舌が喜ぶチョコレート”を作りたいという思いで、何度も試行錯誤を繰り返した結果、チョコレートの4大革命の1つであるコンチングを生み出したんです。
コンチングとはカカオ豆を粉砕し、液状になった豆を撹拌(かくはん)する工程のことで、香りが高まり、なめらかな口溶けの良いきめ細かいチョコレートになります。ロドルフ・リンツ氏は、コンチングのプロセスを発明し、チョコレートの製造技術に革命を起こしました。
チョコレート業界に革命を起こしたリンツの代表的な商品でもある「リンドール」。果たしてどんな味がするのでしょうか。
柔らかい包み紙を解いた瞬間に甘いチョコレートの香りが漂い、そっと包みを開けるとトリュフチョコレートの美しい丸いフォルム。手で持つと徐々にとけ始めてしまうぐらいなめらか。シェル(外側)はパリッとしているのにフィリングはじわっと溶け始め、究極の口どけ。
その秘密は、先ほど説明したリンツが生み出した“コンチング”にあります。チョコレートを練る時間を長くすることで、滑らかな口どけを実現しています。ただ長くすればいいということではなく、リンツのレシピは「これまでにリンツチョコレートの再現に成功しているメーカーは存在しません」と公式サイトに書かれているようにリンツにしかできない味なのです。
今回は7種のフレーバーを食べてみたのでそれぞれレポートしますね。
・リンドール ホワイト
リンツのミルキーなホワイトチョコレートでできたシェルとフィリング。やさしい甘さとすっきりとした後味でした。
・リンドール ミルク
まずは世界120か国以上で愛される一番人気のフレーバーで、ミルクチョコレートのシェルとフィリングの一体感のあるこの上なくなめらかな口どけで、口いっぱいにミルクの香りが広がりました。
・リンドール 60%カカオ
シェルがカカオ分60%のダークチョコレートでできていて、ビターでありながら、バランスのとれたまろやかなダークフレーバーでした。
・リンドール ダーク
エキストラダークに比べてほどよくビターで、まろやかなカカオ感。ほろ苦さと甘さが絶妙なバランスの食べやすいチョコレートでした。
・リンドール ストロベリー&クリーム
ストロベリーパウダーが練り込まれたホワイトチョコレートのシェルと、ピンク色のストロベリーのフィリング。やさしい甘さはまるでイチゴミルクを飲んでいるみたいでした。
・リンドール ドルセ デ レチェ
ミルクチョコレートのシェルに、ドルセ デ レチェ(ミルクジャム)が溶け込んだホワイトチョコレートのフィリング。ミルキーで程よい香ばしさが印象的でした。
・リンドール キャラメル
ミルクチョコレートのシェルとフィリングに、やさしくマイルドな風味のキャラメルが加わり、とても口どけの良いクリーミーな味わい。
世界初の日本直営店限定発売の「リンドール さくら」。日本の美しい“春”という季節を繊細に表現したフレーバーで、ストロベリーパウダー入りのホワイトチョコレートシェルの中に、さくら風味のフィリングがたまりません。
世界120以上の国の中でも日本直営店のみで期間限定で購入できる特別なフレーバーなのです。
販売期間:1月20日(木)〜5月31日(火)※なくなり次第終了
販売店舗:全国のリンツ ショコラ ブティック及びリンツオンラインショップ(https://www.lindt.jp)
リンツのリンドールのあまり知られていない魅力についてご紹介しました。チョコレートの4大革命の1つであるコンチングを生み出したリンツならではの“リンドール”、ぜひ食べてみてくださいね。
About Shop
「リンツ ショコラ ブティック&カフェ 表参道フラッグシップ」
東京都渋谷区神宮前4-11-6 表参道千代田ビル 1階
営業時間:10:00〜21:00
※営業時間は緊急事態宣言等により変更される場合がございます。
定休日:なし
Takuma
インスタグラマー
都内のパティスリーやホテルのカフェを中心に巡り、その美しい写真と丁寧な文章にファンも続々。パティシエ界や編集長も注目のウフ。スイーツ男子部第一号
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Photo & Writing / Takuma
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