azuma
スイーツライター
チョコレート好きのスイーツライターとして、活躍中。
ママライターとして、ベビー雑誌や主婦誌などでも執筆。
伊勢丹新宿店公式サポーター、イセタニスタとしても活動(@azuma0326)
ショコラを愛する先輩方から「ここのショコラ・ロワイヤルは一度頂くべき」と教えていただき、お尋ねしたwine barとアシェットデセールのお店【EMME】。
喧騒と離れた、閑静な渋谷の一角に佇むお店です。
オトナだからこそ楽しめる、スイーツの括りを超える
【EMMEのショコラ・ロワイヤル】をご紹介します!
元々はレストランのコースの最後のデザート的な意味合いで使われていましたが、さらに芸術的に盛り付けられた皿盛りデザートのこともさします。
専門店やレストランなどで提供され、シェフやパティシエによる厳選された食材、組み合わせの妙、繊細な技術を楽しめるものです。
1切れのケーキ、1粒のボンボンショコラとは全く異なる楽しみ方であり、ここ数年は大人のファンが急増、単語としても一般的になってきています。
渋谷というとワカモノが多くガヤガヤした印象がありますが、それは実は一角にしか過ぎません。
EMMEさんは渋谷スクランブルスクエアや、ヒカリエ方向に駅から直接抜け、大きなお社を通り、閑静な住宅や雰囲気の良いお店に囲まれた立地にあります。
Wine barと聞くと「一人で入れそうにない・・・」と思われませんか?
EMMEさんの場合は柔らかい印象のエントランスで、ランチタイムに伺ったところ筆者を含め全員お一人。
バーカウンターで皆さん思い思いに質問したり、静かに楽しんだりされていました。
パティシエの延命寺 美也氏とソムリエの延命寺 信一氏が、2019年にオープンしたお店。
小さなお子さんがいらっしゃるそうで、訪問時にはたまたまお子さん用のベッドがちょこん遠いてあり、なんとも心和む雰囲気。
リラックスできる雰囲気の中、ランチタイム、ディーナータイムどちらでも本格のアシェットデセールとワインのペアリングを楽しむことができるお店です。
半個室、テーブル席、カウンター席があり、女子会やデートにも使えそうだなと思いました。
伊勢丹新宿店のフランス展2021で出品されたおうちでデセール。
チョコレート、紅茶のムース、ラム酒のサヴァランから鮮烈なライムソースが味わいを一変させ、小ぶりながらもアシェットデセールの世界観を十分に表現されるレシピ。
洋菓子を得意とされる美也氏ですが、実はパティスリーだけでなく、表参道の人気フレンチLATURE、田町のフランス食文化と中国文化を融合したモダン中華の具楽湾といったレストランの出身でもあり、お料理のメニューも充実しています。
訪問中も、旬のホワイトアスパラの選別をされていましたが、執筆中に出店されていた、伊勢丹新宿店のフランス展でもやはり旬にこだわった「苺と蓬」を使ったパフェを提案されるなど、「素材の旬」「組み合わせ」にこだわった構成はアシェットデセールでも遺憾なく発揮されています。
豊富なワインリストとのペアリングを想定されているためか、どの一皿も、味のアクセントの付け方、複雑さや余韻は「スイーツだけ」提供されているお店やブランドとは大きく異なるように感じました。
いくつものアシェットでセールの中での「看板メニュー」と言われる
【ショコラ・ロワイヤル(税込¥2,530)】
はじめに驚くのが、ふんだんに散りばめられたトリュフのスライスと金箔。
提供時に温かいチョコレートソースをかけていただくのですが、この時カカオのスパイス感のある香りを持つカカオが鼻をくすぐり、トリュフの濃厚な香りが漂って、もうこれだけでもワインが進みそう!と期待が膨らみます。
さくさくっとしたサブレを砕き、アクセントとなるペッパーグラスを添えた姿は、力強い大地のように見えます。
花のような香りを持つリオアリバ種のフェアトレードチョコレートのガトーショコラを全体で統一して使用されており、フォアグラのブリュレを包み込んでいます。
いただくと濃厚な旨味や香りを持つフォアグラが軽やかな舌触りのブリュレになっているため、サクッとしたサブレや、香りが良いガトーショコラの層となんとも良い具合に引き立ってきます。
使われているカカオがナッティ過ぎても、滋味が強過ぎても成り立たない、程よい酸味とナッティさ、香りの良さがあってこそ。
後に余韻の残るフォアグラの風味とのバランスが取れるのだろうと感じました。
周囲のチョコレートソースとともに食べ進んでいると、中央に隠された赤ワインとベリーの酸味で、さらにこのフォアグラの旨味が引き立ち味わいが変わってきます。
上にトッピングざれているペッパーグラス、トリュフの有無でも全く味わいが違うので、一口ごとに組み合わせが絶妙に変化するのがなんとも楽しい。
筆者は今回、オリジナルブレンドのお茶といただきましたが、これは別のタイプのワインを少しずつ合わせて楽しんでみたい!
と思わせる味わい深さでした。
これは私に紹介してくださった方の気持ちがわかる!という一皿でした。
自分でじっくり味わった後に、なぜか誰かに教えたくなる、分かち合いたくなるような強烈な魅力を持った味わいでした。
しかも、旬の素材を使った、ほかのアシェットデセールもとにかく気になるものが多くて・・・!
一人でゆっくり、また中の良い友人とも…ワイン通の方とも…と通いたくなるお店でした。
移り変わる季節を、舌で味わいに訪問されてみてはいかがでしょうか?
About Shop
EMME
住所:東京都渋谷区渋谷2-3-19 ローゼ青山ビル1階 (MAP)
TEL:03-6452-6167
営業時間:※緊急事態宣言等により変動されているため、
随時公式サイトやインスタグラムにてご確認ください。
定休日:不定休、公式サイトおよびインスタグラム等で告知
公式サイト:こちら
Instagram
(予約については、公式サイトよりオンラインにて予約可です。)
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