ufu(ウフ)スイーツがないと始まらない。
“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

パンの魅力に取り憑かれた女子大生まつこが『一流パン職人が本気でおすすめするパン屋さん』をテーマに、インタビューを行いリレー形式で繋いでいく連載企画の第五弾。前回インタビューしたプチアンジュの店主津金さんおすすめのお店は、千葉のクロワッサン。今回はクロワッサンのシェフ橋爪謙典さんにインタビューを行い、二代目パン職人ならではの苦悩について伺いました。

一家三世代から愛されるパン屋。クロワッサンの店名の由来とは。

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

千葉県に複数店舗展開するベーカリー「クロワッサン」。幅広い年代のお客さまから愛され、みんなが美味しく食べられるパン作りを意識しているそうです。

店名の「クロワッサン」は、先代の橋爪信義シェフが名付け親なんだとか。新潟出身だった信義さんは上京した際に初めてクロワッサンに出会い、その美味しさに強烈に感動したそうです。その体験が忘れられず「自分も人の心に残るパンを作り続けたい」という想いから、クロワッサンと名付けたといいます。

「パンの面白さを見出せない」本気で辞めることを悩んだ時期

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

父がベーカリーを営む中でも、当初は一般企業に就職予定だったという謙典さん。しかし大学3年生のころ、父のお店の従業員が事故で亡くなったことをきっかけに、心身ともに疲弊してゆく両親を目の当たりに。その一件から、「自分が両親を助けたい」と思いパン屋の道に進むことを決めたといいます。

「パンの道に進むこと自体に抵抗はありませんでした。小学校から帰ってきて父の店の手伝いをすることも多く、当時パン生地に触れることはなかったものの、現場を感覚的に理解していたんです。

でも実際にパンを触り始めても、面白さを全く見出せなくて。『とにかくやらないと』と使命感に駆られて、必死に覚えるばかりでした。正直にいうと、本気で辞めたいと何度も考えていましたね(笑)。」

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

「パンの仕事を楽しめるようになるまでに、7,8年かかりました。自分が五井店の店長になった当初、お店の業績があまり良くなくて。自分なりに試行錯誤しながら、がむしゃらにやっていくうちに少しずつ結果が出るようになったんです。結果がついてくると自然と自分に自信が生まれて、気づいたらパン作りが楽しくなっていました。」

継承と革命。どこまでも”二代目”に縛られる葛藤を語る。

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

パン作りを楽しめるようになっても、別の苦悩が待ち構えていたと謙典さんは語ります。

「”二代目”に縛られて、自分を失くしてしまう時期が長くありました。父が立ち上げた会社ということもあり、創業者である父のやり方が強く残っていて。それに、まだまだ自分に自信がなかったんでしょうね。父や周りの目を気にしてばかりで、お伺いするかのように父のやり方を継承していました。

でも同時に、父が築きあげてきたものを自分色に染めたいという気持ちも強くありました。今までのやり方を継がなきゃいけない、でも本心ではそれを覆したい。そんな葛藤に頭を抱えていました。」

全部肯定していきたい。父を心から尊敬できるようになるまで。

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

「父を100%尊敬できるようになったのは、恥ずかしながら自分が30歳過ぎてからのことです。自分がパン屋を営む側になり、たくさんの苦労を経験しました。その中で、父のこれまでの苦労が身に染みてわかったんです。そこから自分に対する奢りがなくなっていき、父を心から尊敬できるようになりました。

否定するのではなく、全部肯定していくことが大事なんだと思います。それに気づいてから、父との関係だけでなく、それまで互いに意地の張り合いをしていた兄との関係も良くなっていきました。これからもお互いをリスペクトする気持ちを忘れずに、それぞれが自由に楽しくお店をやっていきたいですね。」

パンの世界大会で優勝した、あのお店のあのパン

「『一流パン職人が本気でおすすめするパン屋さん』としておすすめしたいのは、千葉のトモニパンさんです。パンの世界大会であるibaカップで優勝した浅井シェフが営む実力派のお店で、浅井シェフは自分が目標にしているシェフの1人です。

全部美味しいんですが、特に好きなのは『究極のザクザクチョコクローネ』というチョコのデニッシュです。もう名前のとおりで、ザクザク食感がたまらないんですよね。」

見た目も食感も、すべてが新しいチョコクローネ。ザックザク、バリバリ、ガリガリ。記憶に残る究極な食感を味わえるだけでなく、焼チョコならではの甘みと苦味、ふんわりくるバターの香り、さらにアーモンドのアクセントも楽しめます。

“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05
“パン屋店主おすすめのパン”「クロワッサン」(千葉)思わず店主が負けを認める絶品パンとは?~新米ライターまつこが取材~vol.05

次回は、トモニパンの浅井シェフにインタビュー

次回は、クロワッサンの謙典さんにおすすめしていただいた、トモニパンの浅井シェフに「パン職人が本当におすすめしたいパン屋さん」をお聞きしてします。

浅井シェフが本気でおすすめしたいパン屋、さらには世界大会優勝の裏に隠された秘話も探ってきます。次回のインタビューもお楽しみに!

About Shop
クロワッサン(五井店)
千葉県市原市五井西4-3-21
営業時間:8:00~19:00(月~金曜)
     7:00~19:00(土曜、日曜)
定休日:なし

まつこさん

まつこ

新米ライター・パン好き爆食女子大生

メンバーの記事一覧

女子大生ながら、企業で取材記事を執筆するなど新米ライターとして活躍&日々勉強中。かなりの大食いで爆食女子と呼ばれ、たくさんのパンを食べるので本当に美味しいお店に精通。お店の前でパンを撮影する#まつこ撮りでパンインフルエンサーの間で話題にも