今回は食べ比べ企画。スイーツメディアufu.(ウフ。)編集長である坂井勇太朗こと筆者が、様々なジャンルの食べ比べに挑戦していきます。
年間1000ものスイーツを食べる筆者が今回挑戦するのは「ティラミス」。実は筆者、あまりティラミスが得意ではない。あのトロッとしたマスカルポーネのクリーミーさは大好きではあるものの、コーヒーの主張が強いものや生地がコーヒーシロップ染み染みでクリーミーさをかき消してしまう生地のタイプは苦手だったり……。
そんなあまり得意ではないティラミス。なんと今回ティラミス愛が止まらない百貨店スタッフさんが登場。猛烈なティラミス愛を語ってくれた森田さん。果たして食べ比べの結果はいかに?
今回、ティラミスをオススメしてくれたのは大丸・松坂屋の森田さん。なぜそんなにティラミスが好きなのか、話を伺うと……。
森田さん「もともと甘いものが大好きな私は、幼いときにチョコレートケーキが一番好きで、そればかり食べていました。とある日に父が『ティラミスも買ったから食べてみる?』と勧めてくれて、初めは甘いクリームに苦いコーヒーの味がする”大人な味”に驚きましたが、自然とまた食べたい!と魅了されてしまったんです。
高校時代の部活の試合で負けて悔しかったとき、そしていつもより良い成績を残せたとき。大学時代のアルバイトで接客を褒められたとき。社会人になってからの忙しい日々の、ほっと一息つきたいとき。“頑張ったな!” “辛いけれど、もうあとひと踏ん張りしなきゃ!”そんな自分へのご褒美、励ましが必要なときにティラミスがとっておきの存在だったんです。
ティラミスに魅了され、エールをもらい続けてきた私が皆様にぜひ食べていただきたい冷凍ティラミスをアソートしたBOXをご用意しましたので“ティラミスっていいな!ご褒美ティラミスで明日も頑張ろう!”と少しでも多くの方に思っていただけたら嬉しいです。皆様にほっと一息できる時間が訪れますように。」
今回こちらの4つの冷凍ティラミスをアソートしてお届けされるとのこと。もうビジュアルから凄くそそられます。
「イル・ド・ショコラ」「ティラミッシモ」「Tsubamesanjo Bit」「ティラミス専門店Tiramisu No.6」。
それではいざ実食!
最初に食べたのはこちら。1990年創業。湘南のショコラトリーで、 自社で輸入し厳選されたクーベルチュールを贅沢に使用していて、本当に美味しいショコラで有名なお店。そんなお店のティラミスは、シェフが本場イタリアで食べたティラミスに感銘を受けて作られたそう。
森田さん「深みのあるココアスポンジの甘さに、コーヒー豆のしっかりとした苦みのアクセント、濃厚なマスカルポーネのクリームといったそれぞれの素材の味が溶け合い、すっきりとした味わいを楽しめます。」
とのこと。さて実食すると……
どっしり重めのクリームにボリューミーな生地感。何よりも美味しいと思ったのがエスプレッソ。香りがすごく、まるでコーヒーを飲んでいるかのような味わいでさすが‟ティラミス好きが作るティラミス”。ティラミスの美味しさを「コーヒー」「マスカルポーネ」の二軸でしっかり考え作られており、食べる場所によってコーヒーの濃厚さも違って、とっても面白い!
続いてはこちら。大阪泉佐野の人気店。ティラミス好きなら知らない人がいないほどの人気店とのことで、それもそのはず。オーナーが日本中のティラミスを食べ歩き、食材へのこだわりも。イタリアから直輸入の高級マスカルポーネチーズに脂肪分の高い純正生クリームを使用。シチリア産エスプレッソ豆「Zi Caffe」から抽出される芳醇なエスプレッソを使い、香り高いティラミスに。
森田さん「初めて食べたとき、特にクリームに虜になりました。とろっとなめらかで、その濃厚さをしっかり味わいたくなります。シチリア産のエスプレッソ豆から抽出された芳醇なエスプレッソを使用することで、クリームの甘みとチーズの酸味がまろやかな味に調和し、ペロッと食べてしまいます。」
とのこと。さて実食すると……
まず、まるでプリンを食べているかのような濃厚なクリームが美味しい! 底には生地が入っており、じゅわっとコーヒーが染み出す。全体的に生地の割合が少なく、なめらかな食感のクリームとのコントラストがとってもいい。コーヒーも酸味が強いものではなく深煎りの香ばしい味わいで、そこが大きな特徴。
2021年7月、東京・大手町にあるTOKYO TORCH 常盤橋タワー1階にオープンしたイタリアンレストラン。素材、お酒、プロダクトや店内も全て新潟にこだわっており、このティラミスに使用しているコーヒー豆はなんと雪室 · 新潟に昔から伝わる雪の力を活用した伝統の保蔵技術 で作った雪室熟成珈琲。
森田さん「コーヒー豆がたっぷりかかっており、蓋を開けるとコーヒー豆の良い香りが楽しめます。以前はレストランでお客様の目の前で最後の仕上げにコーヒー豆を挽いてかけて提供していたそうで、その香り豊かなシーンをご自宅でも楽しめるようにした、Bitならではのティラミスです。蓋を開ける際はコーヒー豆がこぼれやすいので、お皿に置いてから開けることをおすすめします。」
筆者はこういう平たいカップのティラミスが大好き。さて実食すると……。
見た目の美しさとはギャップ感のある、コーヒー豆の強さ! フタを開けた瞬間の香ばしさがすっごい。そしてすくったときの層も美しい。何よりも表面のコーヒーの層。いやもはやこれはコーヒーそのもの、挽きたてのようなコーヒー豆のあらあらしい食感が残っていて、面白い。
続いても大阪のお店。なんとここ、オリジナルのティラミスを作るにあたり、相談したのは人気パティシエ金井史章氏。金井シェフは、筆者も大ファンのお店で実はこれ食べたことがある! 金井氏といえばフランスのレストランで修行し、現在は東京・九品仏に「INFINI depuis2020」を構えています。
森田さん「マスカルポーネは自分で作るのが一番フレッシュに味わえるというアドバイスをきっかけに、独自開発したマスカルポーネを使用しています。ココアパウダーも風味豊かで、マスカルポーネのほのかな酸味が重なり、口に入れた瞬間思わず笑顔になりました。ふんわりとしたスポンジ生地にしっかりエスプレッソが効いており、大人な深い余韻に浸ることができます。」
久しぶりに実食すると……。
こ、これは……さすがパティシエが作る味。マスカルポーネクリームが絶品!かなりのボリュームがあるのにびっくりするぐらい軽い。まろやかなクリームにスポンジ生地は程よくしゅわっとするけれど、他の3つに比べてふわっとしているので、まるでケーキを食べているかのような味わい。
森田さんがおっしゃる通り、余韻にしっかりエスプレッソが効いています。
食べて、編集長が一番推したいのは「イル・ド・ショコラ」。凄く悩みました。コーヒーの個性、チーズの個性、それぞれがバッキバキに出ていたこちらを選びました。最初一口目は「ちょっと重ため」「結構コーヒーパンチある」と思ったのですが、食べ進むうちに素材の美味しさがどんどん口の中に広がり、とっても幸せな時間に。
ティラミスはほろ苦かったり、クリーミーだったりと個性も異なり、ティラミス一つでここまで様々な奥行きと、それぞれの世界観を楽しめるものだとは思わなかったので食べ比べは大きな発見でした。森田さんがおっしゃる通り、瓶に入っていて特別感があって、自分のスイッチのオンオフにぴったりなスイーツだと思いました。
ここまで紹介した冷凍ティラミスを詰め合わせたBOX「ティラミスが待ってるBOX」が発売。通販で無くなり次第終了で販売します。
発売は4月16日から「ラクリッチ」にて。ラクリッチとは大丸・松坂屋を代表する食通のバイヤーが、豊富な経験と目利き力を活かし、独自にセレクトした冷凍グルメをお届けしてくれるサービス。
ティラミス好きの想いが詰まったBOX。今回いただいて「さすが!」と思わずうなってしまいました。気になる方はぜひティラミスを4つ食べ比べしてみてくださいね。
Photo&Writing/坂井勇太朗(ufu.編集長)
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