スイーツ、焼き菓子の世界では、知っていそう?でも実は意外と知らないことが多いですよね。そんなスイーツの疑問に現役のパティシエ・大澤智弥氏が答えてくれます。今回は、パティシエになるにはどうしたらいいのか? パティシエって特別な資格が必要なの?などの素朴な疑問に答えてもらいました。
パティシエになるにはどうすれば良いのか。今回はこの疑問を大澤シェフに聞いてみました。
「方法はさまざまあって、こうしなければパティシエになれないというようなことはまずありません」と大澤シェフ。
「パティシエに何か特別な資格があるわけではないのです(※)。専門学校で学んでからスイーツ関連に就職する人も多いと思いますが、必ず学校へ行かないといけないわけでもありません。学校へ行かずとも、お菓子メーカーに就職するとか、お店に就職するとか。そこでパティシエを目指す人もたくさんいます」
そうなのですね。
でもいきなりお菓子メーカーやお店に就職するのは、ある程度の技術がないといけないのでは?という疑問もありますが、そのあたりはどうなのでしょう。
「そう思う方が多いと思いますが、実は必ずしもそういうことはないんです。自分がどれだけお菓子が好きかという思いや、作ってみたい気持ちが大切で、技術的なことは就職して現場で身につけていくことだってできます。むしろ、そのほうが技術も知識も習得しやすいのではないかと私は思います」
「専門学校を出た人の中には、お菓子職人のイメージが新人のころに出来上がってしまっている人がいて、目標へ向かっていく過程で、少しでも自分の思い描いていたことと違うことにぶつかったときに、そこで挫折してしまう人も多いのです。
普通の高校や大学を出て、純粋にケーキを作りたい、お菓子を作りと思ってお店に入った人は覚悟もありますから。その時々にある目の前の壁や、大変さについて『こういうものなんだ』と柔軟にかつ素直に受け止められる気がします」
「お菓子作りにおいても柔軟性は大切で、枠にはまったイメージだけで作っていくと、そこからの向上や広がりがない。逆に、素材や作り方の知識がまだ浅いからこそ、これとこれを組み合わせていけば面白そうという発想につながる。だから、まったく知識のない、わからないことだらけというほうが、吸収するものも多いのでは。
ただ、お店での働き始めって、結構大変です(笑)」
と大澤シェフ。
朝早く、夜遅いは当たり前。真夜中の3時出社も日常茶飯事だったと大澤シェフはいいます。その道を極めるにはさまざまなルートがあって、注ぎ込む努力も並大抵のものではないのかもしれません。
今では、大学を出てからパティスリーで働き始める人も増え、お店でのキャリアを積んで、海外へ学ぶ場、働く場所を求めていく人も増えているそうです。
※パティシエの業務には資格は必要ありませんが、パティシエが持つ資格として「製菓衛生師」「菓子製造技師」など複数あり、開業する場合や就職する場合において必要またはあると望ましい資格があります。
パティシエ:大澤智弥さん
専門学校を卒業後、ビゴ東京に入社。その後「レストラン シェ・イノ」、「ホテル雅叙園東京」、「アングラン」などを経て、「こむぎのおいしいおかし」ほか、ガレットデロワ専門店「Galet Galet(ガレ ガレ)」のシェフとして活躍している。ufu専属パティシエ。
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