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ブラジルプヂン、デコスコ、ルリジューズetc.2023年絶対流行るスイーツって? フードジャーナリストとスイーツメディア編集長が徹底予測

ブラジルプヂン、デコスコ、ルリジューズetc.2023年絶対流行るスイーツって? フードジャーナリストとスイーツメディア編集長が徹底予測

マリトッツォが流行ったのが2021年。2022年はカンノーリや生ドーナツといったスイーツが流行り、毎年のように新しいトレンドが起こるお菓子の世界。2023年もスタートし、今年はどんなスイーツがいったい流行るのか?

そんな予測を食・食文化の専門家としてテレビ、雑誌、ラジオ、webなどメディアを中心に活動している里井真由美さんをゲストとして招き、本メディア編集長の坂井と共に、ひも解いていきます。

里井真由美さんはグルメスイーツの年間食べ歩きは1000店以上。スイーツは年間平均7000個以上を食べ、Instagramでは栗・モンブランやスイーツを中心に掲載中。

栗好きが高じて、テレビ「マツコの知らない世界」の「モンブランの世界」に出演したほど。スイーツの達人としての活動も広い方です。今ではアイコンともなった着物姿でお越しいただきました。

2023年流行るスイーツ①:モンブラン専門家が激オシ「掛け合わせモンブラン」

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坂井編集長「コロナ禍はまだ終わっていませんが、たくさんの人がお出かけするようになって、今年のバレンタインは久々に行動制限がなくなっています。世の中が少しずつ明るくなってきて、食のトレンドの変化も一気に加速すると思うんです」

里井さん「2021年とか、2022年で流行しているもの何ですか?と聞かれても、私たちはコロナ禍で行動制限もあって“あんまり目立ったものはないな”と思っていました。ただし、今年は動きがあると感じています。

そもそも食べ物自体の流行は、パンやスイーツがけん引しています。その中でふた方向あって、一つは定番と呼ばれるお菓子が“進化する”こと。日本にはこれだけ豊富にスイーツがある中で、“ちょっと新しくなる”ということが挙げられます。

もう一つは、まったく知らない海外の新しいものが入ってくること。その中でも、この2つを合わせたような、いいとこどりしたようなものが今年出てくると思っています」

坂井編集長「そうですね。その流行を僕たちメディアや食に携わる人たちが盛りあげていければ、よりお菓子の世界は刺激的になると思っています。ところで、里井さんといえばモンブラン! Instagramもモンブラン一色です。2023年のモンブランはどう変わりますか?」

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里井さん「今年のモンブランの流行キーワードは『掛け合わせモンブラン』馴染みあるスイーツ同士や素材との、掛け算による美味しさが生まれて、ありそうで無い『半歩進んだ意外性」』新鮮に感じます。」

坂井編集長「なるほど、例えばどんな組み合わせですか?」

里井さん「モンブラン × おしょうゆ、モンブラン × ミルクレープ、モンブラン × フレンチトーストとか挙げればキリがないほど、可能性は無限です。

モンブランは栗に限らず、特に搾りたてのモンブランのクリームは芋、抹茶クリーム、いちご、チョコなど、様々な進化を遂げてきました。
様々な進化がなされてきました。ハイブリッドとも言えるスタイルで2023年も、モンブランはやはり多くの人の心をつかむと思っています」

2023年流行るスイーツ②:ポスト・カヌレ的存在? イギリス菓子のスコーンが進化「デコスコ」

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坂井編集長「今新しいモンブランの話を教えていただきましたが日本ではカヌレもそうですが、定番のスイーツが流行り続けていますよね」

里井さん「やはり日本人の職人たちは、技術があるので定番スイーツに、ちょっとした技をきかせて、新しいものに昇華させるのが得意だと思っています。

進化させることに長けている人が本当に多いと思っています。パン・スイーツというジャンルでいえば、私が今年注目しているのがポスト・カヌレ、ポスト・マリトッツォとしてイギリス菓子の『スコーン』です」

坂井編集長「同意です。スコーンは、TVや一般の方々の中ではまだまだ認知されていませんが、お菓子好きの中では大ブームになっていて、スコーンだけのイベントは連日大行列。

フランス菓子よりも実は人気があるので。このスコーンが、もっと一般の人に知られるような“進化”も出てきているように感じます」

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里井さん「スコーンの見た目も変わってきていて、例えばケーキのようになっていたり、抹茶や栗など和のフレーバーが出てきたり、さらにはあんことバターを挟んだあんバタースコーンまで登場しています。そこで注目をしているのが『デコスコ』。響くもかわいくないですか?」

坂井編集長「デコスコ、わかりやすいし、若い人たちにもとっつきやすくてすごくいいですね」

里井さん「デコスコがキーワードで、スコーンに様々なデコレーションがされた新しいものが出てくると思っています。

実際人気があるのはシンプルなゴツゴツとしたトラディショナルなものかもしれませんが、このデコスコと両軸あるからこそ、お菓子の世界が面白くなるし、多くの方々がスコーンを楽しめるようになるのではないかなと思っています」

2023年流行るスイーツ③:明るい気持ちにさせてくれる「お花」というキーワード

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坂井編集長「華やかなデコスコに気分も盛り上がりましたが、一方で今年のトレンドカラーでいうと、ルミナスイエローやマゼンダ。特にバレンタインは、気持ちが明るくなるようなパッケージが増えている印象でした。少しずつ、僕たちの気持ちも食と共に明るい方向に向かっている気がします」

里井さん「そういう意味でいうと、“お花”が重要なキーワードだと思っています。写真はコンラッド東京の写真ですが、このマゼンダとフラワーは今年を表していますよね。

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またお花の流行の流れは、海外のイギリスやフランスのカフェにも。写真は私がフランスへ行ったときのものです。外観をはじめ店内にも、花尽くしになっていて今年はその勢いが、その色の文化と相まって増すのではないかなと思っています。例えば、パッケージが花柄だったり、店内が全部お花で飾られたお店もありますよね」

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坂井編集長「その通りだと思います。エディブルフラワーという、食べられるお花が増えていて、ケーキ屋さんのケーキに当たり前のようにエディブルフラワーがのっていますよね」

里井さん「何よりもスイーツを華やかにしてくれるので、例えば流行るといわれていたイタリアのお菓子『カッサータ』も見た目は地味なのですが、このエディブルフラワーが入ることによってすごく華やかになって、また流行るのではないかなと思っています」

2023年流行るスイーツ④:フランス伝統菓子「ルリジューズ」「サントノーレ」?

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里井さん「同じく定番の進化系でいうと、シュークリームもひとつのキーワードだと思っています」

坂井編集長「おお! というと、フランス伝統菓子の『サントノーレ』とか?」

里井さん「はい。そしてもう一つ、『ルリジューズ』。写真のルリジューズは、恵比寿にあるレザネフォールです」

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坂井編集長「おお。ルリジューズ、この記事を読んでいる人は誰も知らないかもしれません」

里井さん「パッと見ると、大小二つのシュークリームが鏡餅みたいに重なっていてかわいいんです。フランスではこの形を修道女の姿をあらわしていて、二つのシュークリームのつなぎ目は、バタークリームでデコレーションしています。

これが修道女の方の首回りを表現しているんです。見た目のかわいさ、また誰もが好きなシュークリームという点もポイント。目新しさもあり、作り手が表現しやすいこともあり、流行りそうだなと思っています」

ブラジルプヂン、デコスコ、ルリジューズetc.2023年絶対流行るスイーツって? フードジャーナリストとスイーツメディア編集長が徹底予測

坂井編集長「ルリジューズ、たしかに凄く見た目がかわいいです。それにルリジューズというお店もありますよね」

里井さん「はい。世田谷にある『パティスリー ルリジューズ』は、季節で色々なフレーバーがあり、今まで作った種類は150以上。凄いんです」

2023年流行るスイーツ⑤:トルコの「バクラヴァ」、ブラジルの「ブラジルプヂン」。世界のお菓子が続々と上陸

ブラジルプヂン、デコスコ、ルリジューズetc.2023年絶対流行るスイーツって? フードジャーナリストとスイーツメディア編集長が徹底予測

坂井編集長「定番スイーツでいうと、プリンはブラジルプヂンも流行りそうなんですよね」

里井さん「ブラジルの伝統プリンですが、まさにプリンの進化系。プリンはコンビニエンスストアでも買えるし、身近なお菓子だからこそ、浸透しそうな気がしています。

最近ではブラジルバーベキューが楽しめる『バルバッコア』さんも実はビュッフェメニューのひとつとして、プヂンを出しているんです。写真はそのバルバッコアのブラジルプヂンです」

坂井編集長「ブラジルでは、ブラジルプヂンは卵、牛乳、コンデンスミルクをベースに作る濃厚な味わい。2層になったものもあって見た目も受けそうだし、日本人好みの味わいが出てきそうな気がしています」

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里井さん「トルコのお菓子、バクラヴァも勢いが凄いですよね」

坂井編集長「うちでも先日取材しましたが、松屋銀座に日本初で入ったバクラヴァ専門店の『ナーディルギュル』は大人気のようで、OPEN時はすごい行列だったとか。これから世界のお菓子が続々と日本に入ってくる予感がします」

Photo/Cider Writing/Cream Taro