スイーツ、焼き菓子の世界では、知っていそう?でも実は意外と知らないことが多いですよね。そんなスイーツの疑問に現役のパティシエ・大澤智弥氏が答えてくれます。
今回は、スポンジケーキとシフォンケーキ、それにスフレの違いについて大澤シェフに聞いてみました。見た目は似ているそれぞれのケーキですが、食べたときの食感は違うもののよう。何が違うのでしょう。
「スポンジケーキ、シフォンケーキ、スフレは見た目・材料・作り方、どれも似ているのですが、どれも少しだけ違いがあるんです」と大澤シェフ。
スポンジケーキは、スポンジのような生地で柔らかさの中にも少し弾力のある、ふわふわした食感が特徴で、バターの風味が強く、さまざまなケーキの生地として使われています」
シフォンケーキは絹の織物のような繊細で柔らかな食感から命名されたと言われています。「シフォンケーキは、風味よりもふわふわとした食感が大事にされます。そのためにバターではなく液体の油を使います。
サラダ油や胡麻油を使います。ちなみに胡麻油の中でも、香りの少ないサラサラとした”太白”と呼ばれるタイプの白い胡麻油を使うことが一般的です。これらを使うことで、口当たりが軽くてふんわりとした食感になるんです」
「スフレは、シフォンケーキとはまた違うふわふわした軽やかな食感が特徴です」
3つを比較したときに少し異質なのがスフレなのだと大澤シェフは言います。
「スフレは、生地そのものを楽しむというよりも、そこに添えるソースや、生地に混ぜ込む素材の美味しさを楽しみつつ、フランスなどではスイーツとしてだけではなく、食事として食べることもあります」
「材料と作り方で言うと、スポンジケーキとシフォンケーキはとても似ているんですが、大きな違いは泡立て方です。
どちらも卵に砂糖、小麦粉を混ぜ込みますが、スポンジケーキの場合、卵は卵黄と卵白を一緒に泡立てる『共立て』が一般的です。
シフォンケーキは、卵黄と卵白を別々に分けて、後で合わせる『別立て』で泡立てます。ただ、スポンジケーキでも『別立て』で作る場合もあります。
一方のスフレは、『別立て』で泡立てた生地を優しく混ぜ合わせ、小麦粉を入れずに焼き上げます」
3つの生地。似ていても作り方、材料が少し違うだけで、食感のバリエーションがこんなにも広がるのですね。スイーツの世界、奥が深い…。
パティシエ:大澤智弥さん
専門学校を卒業後、ビゴ東京に入社。その後「レストラン シェ・イノ」、「ホテル雅叙園東京」、「アングラン」などを経て、「こむぎのおいしいおかし」ほか、ガレットデロワ専門店「Galet Galet(ガレ ガレ)」のシェフとして活躍している。ufu専属パティシエ。
ウフ。
ウフ。編集部スタッフ
スイーツがないと始まらない。 スイーツ好きのための情報メディア。全国の素敵なスイーツ情報を発信していきます。
注目記事