スイーツ、焼き菓子の世界では、知っていそう?でも実は意外と知らないことが多いですよね。そんなスイーツの疑問に現役のパティシエ・大澤智弥氏が答えてくれます。今回はスイーツ作りの難易度について聞いてみました。作るのが大変&難しいスイーツってあるのでしょうか。
とても華やかなスイーツを目にすると、だれでもおいしそうに思う反面で作るのが大変そうと思うのも事実。また、見た目がシンプルなスイーツであってもシンプルゆえに作るのが難しそうと思うことも。
では、作る側=パティシエの人たちにとって、作るのが大変、難しいと感じるスイーツってあるのでしょうか。
「難しいよりも手間がかかる焼き菓子はあります。ただ、それもパティシエによってそれぞれ感じ方は違うと思います」と大澤シェフ。
難易度が高いか低いかではなく、手間がかかるかどうかはある、と。
「だからと言って、手間がかかるスイーツ=大変かというと、そう言うことでもない」と。
それはいったいどういうことなのでしょう。
例として大澤シェフはパイの話をしてくれました。
「パイは、作るのに4日かかるんですよ」
ええ?4日も?
「1日目は生地を作って寝かせます。2日目はその生地を折り込んでいきます。3日目は形を整えます。そうして4日目に焼き上げます。作り始めてから計4日かかるんです。
でも、僕はパイを作るのが大変かというとそうではなく、むしろ簡単、というと語弊がありますが、楽しい。決して苦ではない」
これを大変だと思う人もいれば、そう思わない人もいる。大澤シェフは後者だといいます。
どれだけ手間がかかるかが、スイーツ作りの大変さや難易度に関係するわけではないということなのですね。
「僕はチョコレート菓子を作るパティシエの人たちは大変だろうなと思うんです。
チョコレート作りはとても繊細で、温度管理をきっちりとしなくてはいけない。1年を通して部屋の温度、材料の温度、作ったあとの温度の管理までしっかりと計算した上でやらないといけません」
個人的にはチョコレート作りがいちばん大変そうと話す大澤シェフ。でも、そのチョコレート作りも作っている人全員が大変だと思っているかどうかは、やはりわからないそうです。
「パティシエになった人たちはみんなスイーツが好きでなっているわけですからね、いわば毎日好きなことをやっているわけだから、それを大変と感じているのかどうかは人それぞれですよ」
なるほど。
でも、素人からすると、例えば、デコレーションをする技術は大変なのでは?とも思いますがどうなのでしょう。
「デコレーションは、基本的にどんなお菓子職人であっても一定のスキルがある人たちがやっていることですからね、それを難しいと言ってしまっては、パティシエは務まらないかもしれないです(笑)」
そもそも高い技術を持ってお菓子作りに励んでいるのがパティシエの人たち。私たちが日々食べているスイーツは、そういう人たちの技術と思いが込められた品々なのですね。
専門学校を卒業後、ビゴ東京に入社。その後「レストラン シェ・イノ」、「ホテル雅叙園東京」、「アングラン」などを経て、「こむぎのおいしいおかし」ほか、ガレットデロワ専門店「Galet Galet(ガレ ガレ)」のシェフとして活躍している。ufu専属パティシエ。
ウフ。
ウフ。編集部スタッフ
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