ナチュラルで繊細でちょっぴりドーリーなメイク「#夢月メイク」で、数々のメディアにも引っ張りだこな人気ヘアメイクアップアーティスト夢月さん。実は、年間かなりの金額をチョコレートにつぎ込むほどの、チョコレートヲタクとしても有名!
そんな夢月さんの濃厚すぎるチョコ連載「夢月のショコラに恋して」。今回ご紹介するのは、夢月さんが今注目する、「メリーチョコレート」のラグジュアリーライン「セゾン ド セツコ」。チョコレート表面のモチーフはなんと全て手描き、さらに世界大会でも数々の受賞をしているという、日本が誇るショコラです。その工房へ取材にいってきました。
2002年から20年以上発売されている「セゾン ド セツコ」(※2002年から2008年までは「マダムセツコ」の名前で販売)。“季節を呼ぶ”ショコラというコンセプトから、“節呼”=セツコと名付けたのだそう。移ろい行く日本の「四季」、季節の自然を繊細に表す「色」彩、歳時の習わしに根差した様「式」美の3つの“SHIKI”を、素材や絵付けで表現しています。
最大の魅力は、見ているだけで心がうれしくなるような愛らしい絵付け。椿や薔薇、松と月、鶯など、日本を象徴する自然のモチーフが中心です。ショコラの素材も、抹茶や梅、黒蜜、柚子、すだちなど和の素材にこだわり、海外の人の日本土産としても人気なのだとか。
「セゾン ド セツコ」のブランドの裏側について、研究開発部のショコラティエール、奥谷さんにお話をお聞きしました。
夢月さん「『セゾン ド セツコ』のショコラ開発で、大切にしていることは何でしょうか?」
奥谷さん「色々な和の素材を使っているショコラなのですが、産地がハッキリと明示できるものを使うこと、また、同じ組み合わせは作らず、常に新しい組み合わせを生み出すことですね」
奥谷さんが語るように、「セゾン ド セツコ」の魅力のひとつは、ただ和素材を使うだけでなく、その素材の組み合わせの妙。
例えば、徳島県産のすだちと生薔薇の香りを組み合わせた「すだちと薔薇」や、高知県産の柚子にシチリア産ヘーゼルナッツ、ごまを組み合わせた「柚子とヘーゼルのプラリネ」。どれもその組み合わせは秀逸!
夢月さん「このショコラの素材の組み合わせは、どこから発想を得ているんですか?」
奥谷さん「本当に日常のふとした瞬間、スーパーなどで買い物をしているときに『この素材、使えるかも』と思い浮かびますね。そこから組み合わせを考えます」
この日は、実際に絵付けをしている様子も見学させて頂くことに。緻密で正確な作業ながら、同じモチーフでも少しずつ表情が違う絵が出来上がっていき、見ているだけで愛おしくなるショコラたち。
夢月さん「とても繊細な作業ですね…。奥谷さんはもともとショコラトリーで働いていたのですか?」
奥谷さん「いえ、大学で栄養学を学び、新卒から『メリーチョコレート』で働いています。社内の工場で10年働き、ショコラについて学びました」
夢月さん「すごい。世界へ通用するショコラティエを社内で育てられるメリーチョコレート、脱帽です」
素材の妙や手仕事のクオリティの高さが評価され、「セゾン ド セツコ」は、世界的なチョコレートの品評会「インターナショナルチョコレートアワード」やフランスのチョコレートの品評会で数々の受賞経験があるのだそう。まさに日本が誇るショコラ!
夢月さん「日本でも人気ですが、海外でも評価されているのですね!同じ日本人としてとても嬉しいです」
奥谷さん「メリーチョコレートの海外とのつながりは、2000年にパリの『サロン・デュ・ショコラ』に出展したことから始まっています。実は、『サロン・デュ・ショコラ』に日本企業として初めて出展した会社のひとつがメリーチョコレートなんです」
「抹茶のチョコレートがまだ海外にない時代、和素材を使った日本のショコラがどう受け入れられるのかを試してみたかったそうです。ショコラの絵付けも、その催事で披露したところ大人気で。当時はモノクロでしたが、そこから『セゾン ド セツコ』の手描きショコラが始まったんですよ」
海外へ挑戦する「メリーチョコレート」の信念が詰まったショコラ「セゾン ド セツコ」。1粒1粒にぎゅっと詰め込まれた和素材の味わいと、繊細に描かれた美しい日本の風景。ぜひ味わってみてください。
Photo/Ikue Takizawa Writing/Nanako Maeda
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