ライターの坂本リエです。
2023.4.8東京・三鷹に「siro(シロ)」がGRAND OPEN!
南青山にある「dunerarete (デュヌ・ラルテ)」の元シェフによるパン屋さんです。
開店して間もないのに話題になっていて、早々に売り切れてしまう日が続いているんだそう。魅力をご紹介します。
JR三鷹駅から歩くこと約5分。
開店15分に着くと既に数組並んでいましたが、買い物が終わったころには長蛇の列になっていました。
毎日お昼過ぎには売り切れてしまうそうなので、行かれる方は早い時間がおすすめ。
Q.パンのこだわりを教えてください。
「小麦粉は全て国産小麦、材料も国産の物をベースに安心安全である事や品質の良い物を使用しています。
サンドイッチ(現在中止)やカスタードなどに使用している卵は三鷹産の物を使用しています。
生地には添加物、イーストフード、マーガリンなどは使用していません。」と話すのはシェフの後藤さん。
「パンの製法は全て低温長時間発酵になります。
低い温度で長い時間発酵をする事で生地の水和と熟成が進み小麦本来の香ばしさや、甘み、旨味が最大限に引き出せます。
独自の湯種製法を用いた高加水(生地に使用している水分量が多い事)の生地は
保水性に優れ、独特のもっちりしっとりとした食感になります。
湯種や自家製の塩(醤油)麹を使用する事で、旨味が増す事と硬くなり過ぎない歯切れの良い食感になります。」(後藤さん)
全ての生地の仕込みに3日を必要とするので追加などは行う事ができないそうです。
「高加水と呼ばれる水を多く含む配合を用いているのと、 通常量以上の副材料を練り込んだ生地が特徴です。
例えばsiro食ぶどうだと小麦と同量のレーズンを使用していたり、ノワレだと小麦に対して副材料が 140%使用しています。
これは副材料の処理を丁寧に行う事で、素材本来の美味しさを引き出しているから可能な配合です。
素材本来の美味しさを楽しんでもらう為、お酒やスパイスなどはなるべく使いません。※siro食ぶどうは少量のホワイトラムに漬け込んでいます。
ドライフルーツは乾物と考え、しっかり本来の姿にもどしてあげる事を大切にしています。
siro のパンは甘味、塩味、過剰な風味付けはしていません。
素材本来の美味しさを大事にしている事、
シンプルな美味しさに特化した普段使いのパンである事、
パンは日常の物なので普遍性を大事に考える一方で、どこかに驚きを感じてもらえる工夫を取り入れる事ができたらと考えています。
日常にちょっとした喜びをsiroのパンで感じてもらえたら幸いです。(後藤さん)
Q.素敵な店名ですが、由来は?
「siroは白であり、城でもあります。
白いキャンバスにたくさんの色を塗り重ねていくように、
自分たちで築いていくお城のように、
来ていただくお客様によって見える景色は違うかもしれませんが、多くの可能性を秘めたお店になるように願いを込めました。」(後藤さん)
とても素敵で聞いて胸が熱くなりました。
店内に入るとショーケースに美しく陳列されていました。
食パンをはじめ、ハード系からオーソドックスなものまで幅広いラインナップで毎日合計20数種類ほどのパンが並ぶそうで、どれにしようか悩んでしまいます。
焼き上げた順出しているので、行ったときに出会ったパンは運命のような出会いですね。
私が選んだおすすめをご紹介します。
1つめは「siro食パン」。
並んでいないとお客様から『もうないの?』と言われる商品ナンバーワンなんだとか。
オリーブオイル入りで加水率120%となっています。
まずはそのまま食べるともっちりしっとり、このような食感は初めて味わいました。
しっとりしたくちあたりで、パサつきがなく飲むように食べられます。
少し温めるとよりもちもちになって、噛めば噛むほど小麦の風味が豊かに感じられます。トースターよりもレンジで温めるのがおすすめ。
2つめは「あん子」。
かわいらしい小ぶりサイズで朝食はもちろん、おやつにもぴったり!
老舗あんこ屋『内藤製あん』の粒あんとマスカルポーネチーズが包まれています。
粒あんはしっとりとしていて粒感があり、上品な甘さです。
マスカルポーネチーズのコクとほんのり甘いミルキーな味わいとの相性抜群!
3つめは「キャラメルサン」。
三鷹産の平飼い卵を使った、キャラメルの苦味と甘みのバランスがちょうどいいキャラメルカスタードクリームがたっぷりと詰まっています。
とろとろに柔らかく、しっとりとした生地に絡みついて一体化しました。
まるでスイーツのような味わい。
4つめは「ブールの子」。
バターたっぷりのブリオッシュ食パン『ブール』の生地を使ったロールパン。
ふわっとしっとりした触感は赤ちゃんのほっぺのよう。
バターの風味がしっかりと香り、口どけがよく一瞬で消えてなくなりました。
コスパがいいので、数個買うのがおすすめ。
5つめは「ノワレ」。
ゴツゴツとしたビジュアルがたまらないですね。
薄く切ってそのままいただきます。
くるみとレーズンがたっぷりと入ったハード系パンは、ワインやチーズと好相性!
くるみの香ばしさとレーズンがじゅわっと弾けてアクセントになっていました。
軽くトーストすると外がカリッとしておいしさ倍増です。
最後は「くる実」。
くるみたっぷりのハード系のパンにきび砂糖を荒く精製したカソナードを包んで焼き上げたそうです。
カソナードはざらめに近く、くるみのカリカリッとした食感とは別で2つの食感が味わえました。
くるみの量がたくさん入っていて好きな方はクセになる味わいです。
どのパンを食べてもとにかくもっちりしっとりとしていて、飲めました。
人におすすめしたくなる素敵なパン屋さんです。
ぜひ足を運んでみてくださいね。
About Shop
siro(シロ)
東京都三鷹市下連雀3-37-28
営業時間:9:30〜(売切次第終了)
定休日:日・月・他不定休
Instagram: @siro_bakery
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