GINZA SIXや銀座三越など、いつの時代も流行と文化の拠点である銀座には、さまざまな一流品が集まります。そんな時代の最先端の街、銀座にある「ビューティーコネクション銀座 フルーツサロン」は美しさを追求する施設のなかにある、食から人々の美しさを支えるお店。なかでも旬のフルーツをふんだんに使ったスイーツを楽しめる「フルーツのフルコース」のメニューはどれも、ここでしか楽しめないものです。
今回は「ビューティーコネクション銀座 フルーツサロン」のパティシエ石内さんに取材。パフェのことはもちろん、生産者との関りから感じたパティシエの思いや、将来への希望を聞きました。食を通して得られる“本当の美しさ”が見えてきます。
「フルーツのフルコース」のレシピは、代々木上原でいま最も話題のパティスリー「BIEN-ETRE PATISSERIE(パティスリー ビヤンネートル)」の馬場麻衣子さんが監修。コースのメインであるパフェは特に、さまざまなスパイスが使われることが多く、馬場麻衣子さんのスタイルを感じます。
石内さんは馬場さんと共に「BIEN-ETRE PATISSERIE(パティスリー ビヤンネートル)」時代から切磋琢磨し、現在でも日々、スイーツのアイディアを共有しているそう。深い関係のある両店舗では、食材へのこだわりを何よりも大切にしています。
石内さん「今は便利な世の中で、季節など関係なく、なんでも手に入ります。一方で食べ物に気を遣われている方も多い。
『ビューティーコネクション銀座 フルーツサロン』は“内側から綺麗で健康になってもらいたい”というコンセプトを込めたお店です。私は、無添加で旬の美味しいものを厳選し、スイーツとして提供することで、みなさんに楽しんでもらいたいと思っています。
食べ物に含まれる栄養は美しさに直結することですが、食べ物を通して感じるポジティブな感情も“本当の美しさ”には欠かせないと感じています」
「ビューティーコネクション銀座 フルーツサロン」で出されるフルーツは全て国産品。できる限り農家の人と直接やりとりをし、フルーツの美味しさを活かした安全安心なスイーツ作りを心掛けているそう。
季節限定の「南国フルーツのフルコース」は、常夏を思わせるパインが主役のコースになっています。
石内さん「いつもメインで使う材料は直接、農家から仕入れています。『南国フルーツのフルコース』は沖縄県産のパインを使用。お客様には様々な種類を楽しんでもらうため、ピーチパインとスナックパインを取りよせています。
それ以外にも、コースを通して南国を感じてもらうためにマンゴーやパッションフルーツ、生姜などのスパイスを使い、飽きのこない味を目指しました」
コース料理の最初を飾る「パブロバ」は、卵を思わせる美しい見た目。ホワイト、イエロー、グリーンの鮮やかな見た目は、南国に住むカラフルな秘鳥のようです。
メレンゲを器代わりに、フレッシュマンゴーとソース、パッションフルーツ、クリーム、抹茶のクリームが入っています。フォークで崩すとメレンゲに様々な素材が絡まります。
一口食べると、サクッとしたメレンゲの食感とともに生姜のスパイシーな香りが口の中に広がります。滑らかなクリームの甘さとスパイスが、フルーツの旨味を引き立てて美味。一見、洋菓子のようですが、抹茶クリームと生姜の組み合わせは風情があって新しい和菓子を食べている気分です。
石内さん「馬場さんと私は常に“面白い組み合わせ探し”をしています。旬のフルーツを活かし、素材の新鮮さと、食べ合わせの新鮮さを感じていただけたら嬉しいです」
2番目はスイカの「グラニテ」です。
お口直しとして、クラシックなコース料理でも食事の合間に出てくるシャーベット。「南国フルーツのフルコース」では、旬のスイカを使用しています。スイカはジュースにした果肉をそのままグラニテにしているそう。果実だけとは思えない、驚くほどの甘さです。
石内さん「スイカは愛媛県・藤田農園の『祭ばやし』を使っています。今回初めて使う品種で、元々ご縁のある取引先の方から紹介してもらいました。とてもおいしかったので、出来るだけ本来の味を感じてもらうため『グラニテ』にしました」
食べると雪のようにフワフワとした食感で、凍らせたチーズのスイーツ、クレームダンジュのコクとスイカの爽やかな甘さが相性抜群。スイカの種に見立てたというチョコレートはかわいらしく、何だか子供のときに食べたアイスバーを思い出します。
カップの底にはイタリア産スパークリングワイン、スプモンテのジュレが。ほんのりと広がるアルコールは意外にも存在感があり、食べ進めるごとに「グラニテ」の印象がコロコロと変わります。小さなスイーツとは思えない記憶に残る一品です。
今回、「南国フルーツのフルコース」のメインディッシュとなる「パフェ」のテーマはパイン。種類や調理の仕方で、パインの全く異なる味わいを楽しめます。
石内さん「『パフェ』では2種類のパインを楽しめます。ピーチパインはジェラートに加工し優しい甘さに仕上げました。スナックパインは驚くほど甘いので、フレッシュで用意しています。
パインは種類だけでなく、加工の仕方によっても味の変化が楽しめるんです。ローストパインは、香りのよさと刺激的な味わいで知られるスパイス、アニスと一緒に焼いています」
ローストパイン以外にも、ピーチパインのジェラートとチャイジェラートを合わせることで、夏らしい爽やかさを表現しているんだとか。食べると、ピーチパインのジェラートは糖度だけを抽出したように濃厚です。ザクザクとしたカカオシュトロイゼルと一緒に食べれば、苦みと食感が加わって気分も上がります。
パフェグラスの中層部に薄く重ねられたカラメル色のヌガティーヌはスパイシー。
パリパリと割って他の素材と一緒に食べたり、一つ一つのパーツを味わったりと、楽しみ方はさまざまです。パフェグラスの底に近づくほど複雑になっていく味は魔法のよう。スプーン一杯たりとも同じ味にはなりません。
「ビューティーコネクション銀座 フルーツサロン」を通して、ますます生産者との関りが増えたという石内さん。農家さんの気持ちや思いを直接聞くことが凄く楽しいと語ります。
石内さん「最近驚いたことなのですが、現在取引している山梨の農家さんは、収穫から配送まで、全てを一人でこなしているそうです。しかも、そこのサクランボが大きくて、綺麗で、美味しい。一生懸命作っているんだと感じて、私も大事に使おうって改めて思いました。
また、『グラニテ』で使っているスイカ、『祭ばやし』の魅力を農家さんに聞くと食感だと教えてくれて。果肉感が楽しめるような再考をしようかと思っています。
こうして直接農家さんと話すことで、いままで知らなかったことや、素材の活かし方を教えてもらえる。私自身、そこに楽しさを感じています」
まだまだ知られていないフルーツや品種を積極的に取り入れて、農家さんとお客さんを繋げる橋渡しになれたらと、将来の希望を話す石内さん。楽しく食べること、そして食への興味が“本当の美しさ”に繋がるんだと、キラキラ輝く石内さんの笑顔が語っているようです。
みなさんも心と身体をハッピーにするフルーツコースを食べて、より美しさに磨きをかけてはいかがでしょうか♡
「南国フルーツのフルコース」
提供期間:2022年6月15日(水)〜7月25日(月)
価格:4,950円
About Shop
ビューティーコネクション銀座 フルーツサロン
東京都中央区銀座7-9-15 GINZA gCUBE 2F
営業時間:11:00~20:00
定休日:火曜
園果わたげ
ウフ。編集スタッフ
ufu.の新米編集者。メンズカルチャー誌でアシスタントを経験後ufu.に転身。 特技は甘いものを食べ続けること。最近は美術館内レストランの限定コラボスイーツにハマっている。
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