かき氷がのったプリンを食べたことがあるでしょうか? このプリンは“バインフラン”というベトナムではポピュラーなスイーツ。日本全国でもかなり珍しく、そんな“バインフラン”が食べられる大阪“喫茶ルプラ”へ。お店のことはもちろん、店主になぜこのプリンを提供始めたのか取材してきました。
創業は1974年で、お店の前に着くと独特のフォントの電飾看板を迎えてくれます。この看板の文字は、数々のテレビ番組のロゴデザインを手がけたデザイナー「竹内 志朗」さんによるもの。
緑色の屋根にレンガの壁、そして「Coffee」のネオン。昔ながらの優しい雰囲気のお店で現在は先代から引き継いだ西峯雅仁さんとお母様がお店を営まれています。
お店の入り口の看板にも書かれているように「自家焙煎コーヒー」が名物で、自家焙煎工房を併設。
お店の中へ入ってみると、焙煎工房が。こちらの焙煎工房でオリジナルの珈琲豆を焙煎されていて、珈琲教室も開催。HP等でも募集をされているので、興味のある方は参加されてみてはいかがでしょうか?
珈琲の抽出方法や好みの合わせた珈琲豆の選定など「わたしの珈琲」というコーヒーコーディネートもされています。
「当店の珈琲の良さは押しつけがましくならないように、その人に寄り添う」と雅仁さん。
珈琲は人によって味の感じ方も異なり、この豆が全ての人に合うということはないそう、そういったことで、お客様の珈琲に対する疑問などを解消しつつ、ライフスタイルのマッチした珈琲豆を提案するというものを始められました。
クラシックなカップに入れられたプリンにそびえたつ氷に驚き! 柔らかくねっとりとした食感のプリンは自家製。
そのこだわりを伺うと「卵の分量と火入れ。コクに影響する卵黄と全卵を同量にして、低温で約2時間じっくりと時間をかけてこの食感を出している」そうです。
ひんやりとした氷とプリンの食感の違いがとても新鮮!
カラメルははちみつを使用しており、水あめみたいにかなりねっとり、苦みが強めでプリンのコクがしっかりと感じられます。
雅仁さんは、コロナ禍以前はコーヒー農園をみるためにベトナムによく訪れておられ、その中でベトナムの食文化やカフェ文化に触れる機会があったそうです。
ベトナムはフランスの植民地であったことも影響して、外国の食文化を柔軟に取り入れ発展。
元々料理人であった雅仁さんはベトナムのそんな姿勢に惹かれ、現地で出会った“バインフラン’’を純喫茶風にアレンジして「お客様にもベトナム特有の感性に触れて欲しい」と思ったことが提供のきっかけとなっています。
シックなテーブルに椅子とまさに喫茶店といった内観。
約50年前につくられた割にはとても広く、また店内には、ゆったりとしたBGMが流れており心が落ちつきます。
喫茶店としては珍しい庭があります。
「狭い庭ですが、植物があることで落ち着きのある空間を先代が目指したのかもしれません。」と雅仁さん。確かに植物があると和みますね。
濃厚なカラメルにひんやりとしたかき氷ののったプリンとそれに合う珈琲を、お庭のあるゆったりとした空間でいただく贅沢なひととき。そんな時間こちらのお店では味わうことができますよ!
About Shop
喫茶ルプラ
大阪府大阪市天王寺区小橋町8-15
営業時間:平日8:00~14:00、16:00~20:00 / 土曜日 8:00~15:00
定休日:日曜・祝日
よっしー
関西グルメライター
関西を中心に、ライターとしても活躍中のグルメインスタグラマー(@h.yoshida3)。パンシェルジュ、スイーツコンシェルジュでもあり、資格も取得し他メディアでも執筆中
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