フランスの伝統的なパン菓子でもある「パンドエピス」。それをアイスに仕立て、グラスデザートにしたのは上野毛にある名店「ラトリエ ア マ ファソン」。渋谷からも近く、世田谷にあるこのお店には朝早くからお客さんも列を作る人気店。今回、今しか食べられない期間限定のグラスデザートを紐解きます。
「旨味を含んだドライ無花果の熟成バルサミコのテリーヌ パンドエピスで作ったアイスと胡桃のデザート シャトーヌフドゥパプのジュレ カシスのコンサントレのアクセント 梨・柿のリュパン仕立て」(4180円)
名前だけでも膨大の文字量を誇るこちらのグラスデザート。各名前が長いのは、このお店の最大の特徴。グラスデザートのトップには、柿と梨が花開きます。
特別に制作風景も撮影させていただけました。黒く光るテリーヌは、熟成させたバルサミコとドライ無花果のうまみがぎゅっと詰まっていて、一口食べれば濃厚な甘みと酸味の世界が。そしてそのテリーヌの下にあるのは、パンドエピスのアイス。
パンドエピスを一度を焼いて、牛乳に浸してパンドエピスが持つシナモン、カルダモン、クローブなどのスパイスを封じ込める。一度作ったものを壊して再構築した、というのがこの驚きのアイス。
底の部分は、普通だと「お菓子に使うのはもったいない」と思われてしまうほどの高貴なワインを使用。赤ワインのよさ、芳醇さが濃厚に感じ、お酒が好きな人にとっては最高の構成。
このバルサミコのテリーヌにパンドエピスのアイス、よく見ると真ん中ではなく少しずらして配置されています。ここにもシェフのこだわりがあり、崩れにくさや食べやすさ、そしてアイスのずれにくさ、あらゆる計算をして成り立っています。
「ずれているほうが美しい」その美学が、この一つのグラスデザートの中で表現されています。
このグラスデザートが食べられるのも短期間。なくなり次第終了してしまうので、気になった方はぜひお早めに。
About Shop
L’atelier à ma façon(ラトリエ ア マ ファソン)
住所:東京都世田谷区上野毛1丁目26-14(MAP)
営業時間:10:15~15:00ごろまで
定休日:不定休(インスタグラムまたはHPで確認必須)
※来客は1グループ、2名まで
公式インスタグラムはこちら
Photo/Tomohiro Takeshita Writing/Cream Taro
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