ufu(ウフ)スイーツがないと始まらない。
2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

いよいよ始まったパフェ特集。2年目の今年は、パフェのディープな世界から、話題の新店まで、幅広い角度でパフェを深掘り。「今、最高のパフェ」をお届けしていきます。今回の表紙の店に選ばれたお店は、話題の新店舗。予約制で、食べられなかった人もいたパフェの名店「ビヤンネートル」が「BIEN-ETRE MAISON(メゾン ビヤンネートル)として席数も増えて5月にOPEN。他とは一線を画す、素敵な空間と美味しいパフェの秘密を、スターダスト所属のモデル名和風歌さん(fuuka_nw)と共にお届けしていきます。

ずっとい続けたくなる、至福のお菓子と至福の空間で

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

代々木上原駅から坂を上り、徒歩5分ほどのところにあったパティスリー「BIEN‐ÊTRE(ビヤンネートル)」。席数は11席で、イートインは完全予約制となり、その日に行きたいと思ってもなかなか行けなかった人気店。名和風歌さんも、毎月必ず通っているんだとか。

「BIEN‐ÊTRE」とはフランス語で「充実感」や「幸福感」という意味の言葉。馬場シェフが見つけてきた日々の幸せがつまった空間と、そして丁寧に盛り付けられたパフェの“美味しさ”から感じる幸福感で、お店を出るころには気持ちもいっぱいに満たされます。

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

お店があるのは3階。2階は工房となっています。当初は2階の予定だったというイートインスペース、光の入り方が3階の方がきれいに入ることから、3階になったんだとか。イートインスペースはベージュをベースにした絶妙な色合い。トレンドのグレーを基調した雰囲気ではなく、どこか安らぎ感じる空気感。

以前は予約制だった季節のパフェが食べられるように

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「BIEN‐ÊTRE(ビヤンネートル)」といえば、多くのスイーツラバーが毎月楽しみにして来るのが、季節の移ろいを感じられるパフェ。レジ横には、馬場シェフによる、その月のパフェのデッサンと構成のメモが。このデッサンを毎回来店するたびに楽しみにしているファンも多いほど。

今までは予約制だったパフェが、ふらりと立ち寄って食べることができるようになりました。もちろん混みあう日もあるので、人数が多い場合などは事前予約がスムーズ。またパフェに合わせて、ペアリングのドリンクも変わるのも魅力の一つです。

“パフェをもっと身近に”

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

オーナーシェフをつとめるのは、馬場麻衣子シェフ。京都府出身で、大学卒業後は海外で通訳者として活動し、帰国して飲食の世界へ転身した珍しいキャリアを歩まれた女性シェフ。今ではメディアにも引っ張りだこで大忙し。

当日入れる席を設けることで、地元の方々にも気軽に食べに来てもらえるよう考えたんだとか。敷居をより低くして、多くの人がパフェをもっと身近に楽しんで欲しいという想いも込められています。またパフェの価格も、昨今の高騰化する中でも2000円前後の設定に。“パフェはもっと身近であってほしい”という、馬場シェフの想いが込められています。

6月はアメリカンチェリーが主役。舌が喜ぶスパイスのマジックの絶妙さ

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6月から1カ月限定で食べられる、とっておきのパフェはアメリカンチェリーがメインのフルーツ。主にアメリカンチェリーのジェラートと、ローズが香るフロマージュブランのジェラートで構成されています。馬場シェフに、今回のこだわりを伺いました。

馬場シェフ「うちでは珍しく主役が国産のフルーツではないけれど、アメリカンチェリーの深い味わいが好きで、その良さを感じられる濃いソースのように楽しめるジェラートにしました。

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

いつも2つのジェラート同士をつなぐ香りを考えて選んでいますが、今回はそれがローズ。パフェを構成するパーツの各所に散りばめていて、上にのっている白いチュイール、フロマージュブランやコンポートにも入っています。ローズがほのかに、上品に香るように考えました。

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またパフェは、上の食材が下に流れるように、あえてパフェの中央は空間を空けて、食べ進めていく中で食材同士が混ざり合っていくことを考えています。

またスパイスを組み合わせることが好きで、過去にもハーブや中国漢方で八角など、色々なものをサプライズとして入れてきました。今回はピンクペッパーです。

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

スパイスによって役割はそれぞれ違い、味を引き締めたり、味の深みに出させたり。今回のピンクペッパーはすっきりしたところに、ちょっとした驚きとして、お口のリセットの役割を果たしてくれています。ずっと同じ味を食べ続けていると、単調になりますよね。」

パフェと一緒に頼む人が続出。その場で組み立ててくれる季節のミルフィーユの美味しさ

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

とっておきのメニューはパフェだけではなく、ミルフィーユも。もともとのテイクアウトのミルフィーユが好評だったこともあり、せっかくなので、作りおきではなく、注文を受けてから組み立てて作ってくれます。この形も食べやすさを考えての縦割りにしているそう。

出来立てだからこそ。口の中で感じられるミルフィーユ生地のサクサク感。またクリームやアイスとのコントラストもたまらない一品です。こちらも季節のパフェとともにフレーバーが変わっていくそう。

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

またアボカドホエイトーストやキッシュなど、ランチにもぴったりなメニューも揃い、スイーツだけではなく楽しめるお店に。

新店舗の裏側に隠された、上原の歴史と継承のストーリー

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

なぜ徒歩5分ほどの近い場所に、お店を開いたのでしょうか? 馬場シェフに新店舗OPENの経緯を伺いました。

馬場シェフ「この場所は、実は約50年間『大勝軒』さんがやっていた場所でした。店舗のスタッフたちともよく食べに行っていて、大将さんとも顔見知りだったんです。それが“一時閉店します”という形でずっとお店を閉めていて、“どうしたんですか?”と大将さんに聞くと、閉店することをこっそり教えてくれました。最後に告知をしてしまうと、たくさん人が押し寄せて来てしまうので、静かにお店を閉めたことがわかりました。

大将さんはこの場所を貸すか、貸さないか悩んでいたところで、私もこの場所を借りれたらいいなぁと思っていたタイミング。そんなご縁があったんです。

2022年 最高のパフェの新店「メゾン ビヤンネートル」(代々木上原)に恋焦がれて

『大勝軒』は代々木上原には、なくてはならないお店で、上原の歴史の重みを感じる場所でした。実はこのお店の窓のアーチは、大勝軒のお店の窓をそのまま残しているんです。そしてこのアーチの形は、お店の至るところでモチーフとして採用しています。食器が置いてある棚もそうですし、カウンターの下の部分もそうです。また、気づかないかもしれませんが、友人に作ってもらったカーテンも筒状になっているんですよ。

正直物件的には改装工事がすごく難しくて、時間を要してオープンすることになりました。」

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お店と、その地域の関係とその歴史は、街と共に発展して、なくてはならないもの。一つ一つのお店が持つ隠されたストーリーをかみしめながらも、美味しいデザートをぜひ食べて欲しい。「メゾン ビヤンネートル」には、美味しさとシェフの想いが、まるでパフェの中のようにぎゅっとつまったお店です。

About Shop
メゾン ビヤンネートル
東京都渋谷区上原1丁目17−11 2F・3F
営業時間:11:00~19:30
定休日:なし

クリーム太郎

クリーム太朗

ウフ。編集長

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編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中

Photo/Kensuke Hosoya Hair&Make/Yumi Tezuka Writing/Cream Taro