20ものミシュランの星を獲得するシェフ“アラン・デュカス”。 モナコ、ロンドンの三ツ星をはじめ、現在では世界9ヵ国に35ものレストランをもっています。
そんなアラン・デュカス氏が手掛けるチョコレートブランド『ル・ショコラ・アラン・デュカス』の東京工房にて行われた見学会にufu.編集部が潜入。今回はその模様をお伝えします!
『ル・ショコラ・アラン・デュカス東京工房』でエグゼクティブ・シェフ・ショコラティエ&パティシエを勤めるのがパトリック・パイエー氏。アラン・デュカス氏に認められた逸材で、現在ショコラ・パティスリー・焼菓子の3つの部門を統括しています。
高い技術力で『ル・ショコラ・アラン・デュカス』の世界観を表現するパトリック・パイエー氏。東京工房になくてはならない存在です。
東京工房にはブティックとサロンもあり、工房はガラスで仕切られているため、パティシエたちの働きを間近で見ることが可能。今回は特別にパトリック・パイエー氏が東京工房内を案内してくれました。
2階サロンから1階の工房内へ。入る時は異物の侵入などを防ぐため、入念な除菌と白衣を着用。工房内は各セクションに分かれ、チョコレートに適した温度に設定されています。
まず、目に入ったのは天井までぎっしりと詰められたチョコレートの棚。ここに並ぶのは国際規格を満たした高品質のチョコレート“クーベルチュール ”。全てパリ工房でカカオ豆から作られたものだそうです。基本となるショコラは常に最高のものを提供したいというアラン・デュカス氏のこだわりから、世界各国から厳選し集めたカカオ豆をパリ工房で焙煎。最高品質とされるチョコレート、クーベルチュール製造まで行い、随時取り寄せています。
左側のセクションでは、機械の上をコトコトとボンボン・ショコラが流れています。ここでは、ショコラをコーティングし、ショコラティエが流れてきたボンボン・ショコラに1つ1つ模様を描いていました。
さらに進んでいくと、ずらりと並んだマカロンが。パティシエが丁寧にクリームを絞り出し、マカロンを完成させてゆきます。「ル・ショコラ・アラン・デュカス」の中でもマカロンのセットは日本限定のお菓子です。
メカニックな造形が目を引くこちらの機械は『ル・ショコラ・アラン・デュカス』の人気商品「ドラジェ」を作るものだそう。
キャラメリゼしたアーモンドを機械の中で回転させ、少しずつ溶かしたチョコレートを加えることで、コーティングが均一になるんだとか。手前のホースからは空気が吹き込まれ、温度と湿度が上がらないよう工夫が凝らしてあります。
東京工房の最終セクションで行われるのは、チョコレートでコーティングされ流れてきたボンボン・ショコラをひとつひとつ箱に詰めていく作業。ルーム内には品質のいいチョコレートならではの、スパイシーな香りが広がっていました。出来上がってくるチョコレートの数は圧巻です。
スイーツに限らず、食通の人ならだれもがその名を知る“アラン・デュカス”。いったい彼のどこがそんなに凄いのでしょうか?
アラン・デュカス氏は、33歳の時、モナコのレストラン「ルイ・キャーンズ(Louis XV)」に料理長として就任後、わずか33ヶ月で三ツ星を獲得。
スイーツでは『ルノートル』の創始者ガストロ・ルノートルの下で働くなど、料理だけでなくパティシエとしての才能も大いに発揮。MOF料理部門プレジデントを勤めるなど、その活躍はフランス随一です。
“自分のレストランで使う最高のショコラを作りたい”と願い、完成したのが2013年パリにオープンした『ル・ショコラ・アラン・デュカス』。
2018年には東京・日本橋に2つ目のチョコレート工房を備えた同店が誕生。今年、オープン5周年を迎えました。
今回発表された新商品は、幾何学模様がデザインされた一口サイズのショコラ「コフレ・ぺピット」。
“日本ならではの味わいを追求した”とパトリック・パイエーシェフが語る繊細で美しいショコラの数々を、次回の記事で詳しくレポートします。
お楽しみに!
About Shop
ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房
東京都中央区日本橋本町1丁目1−1
ブティック営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休
園果わたげ
ウフ。編集スタッフ
ufu.の新米編集者。メンズカルチャー誌でアシスタントを経験後ufu.に転身。 特技は甘いものを食べ続けること。最近は美術館内レストランの限定コラボスイーツにハマっている。
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