チョコレート好きが一同に活気する祭典「サロン・デュ・ショコラ」を皮切りに、ますますの盛り上がりを見せるスイーツ界隈。中でも今年2023年はコロナ禍を経て、各国の名パティシエが来日。
そこで今回は、2022年に「サロン・デュ・ショコラ」にて日本初出店を果たして以来、話題沸騰の『Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）』コレクションに注目。なんと、単独取材にてイヴァン・シュヴァリエ氏本人にその魅力を聞くことができました。
記事内ではいま買わないと後悔する、新作スイーツも登場。その魅力を余すことなく紹介します。
イヴァン・シュヴァリエ氏はフランスで、食通ならば知らない人はいないほどの著名人。2019年になんと28歳という若さにして、フランスの人間国宝とも評されるM.O.F.（フランス国家最優秀職人章）を取得した天才ショコラティエです。更に人気を呼ぶのが、この甘いフェイスとモデルのようなスタイル。女性だけでなく男性の心も鷲掴みにしています。
10代からチョコレートに変わらぬ情熱を注ぐシュヴァリエ氏。早くからフランス最高峰のショコラティエと称されるヴァンサン・ゲルレ氏の下で11年間という長きに渡り修業。M.O.F.（フランス国家最優秀職人章）取得後の2021年には、パティスリー『Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）』をフランス北西部にあたるブルターニュ地方のレンヌにオープンしました。シュヴァリエ氏の故郷でもあるブルターニュ地方の味を活かしたチョコレートの数々を作ります。
そんな『Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）』を語る上で外せないのが“素材への飽くなき探求心”。蕎麦の実を使用したタブレットチョコレート「サラザン・デュルセイ」は、ブルターニュの素材を積極的に使うシュヴァリエ氏のシグネチャーとも呼べる1品です。
蕎麦粉のガレットが有名なブルターニュ地方は、蕎麦の実の生産も全国1位。
シュヴァリエ氏が使うのは、中でもBIO承認を受けた蕎麦の実のみ。BIOとは、日本よりもかなり高い基準で設定されたフランスの有機栽培由来製品を指します。
煎った蕎麦の実をプラリネにした、サクサクとした食感のプラリネ。それをデュルセイチョコレートが覆います。バターと小麦粉、砂糖のみで作られたデュルセイはキャラメルのような芳ばしい味が特徴。ヘーゼルナッツのような芳香なバターが蕎麦の香りを閉じ込めます。そして噛んだ瞬間に広がる蕎麦の芳ばしさ。
ヘーゼルナッツを入れることで味にフルーティーさが加わり、華やかな余韻を演出。また、タブレットの模様はブルターニュ地方の伝統建築様式“コロンバン”を模したものなんだとか。
日本人にとって素朴な印象の強い蕎麦の実。しかし「サラザン・デュルセイ」は見た目も味も、全く異なる顔を見せます。
タブレットチョコレート「サラザン・デュルセイ」1,900円（税抜）
16種類のボンボンが入ったアソートも、『Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）』で外すことのできない逸品。チョコレートを通してシュヴァリエ氏が得た経験を表現。さまざまな味わいのボンボンショコラがぎゅっと詰まっています。
赤いハートが目を引くボンボンショコラは今季の新作。スイスで放牧され夏季のみ搾乳されるミルク“ラクテル”を使用したミルクジャムが入っています。クラシックな食材として知られるラクテル本来の味をできるだけそのままに味わってほしいと、長い時間をかけて作られるクリーム。その舌触りはなんともなめらかでクリーミー。
その他、バニラやクレープを使ったクラシックなボンボンショコラ。ピーカンナッツ＆トンカ豆や、ショウガ＆レモンピールといった2種の食材を合わせて新たな風味を生み出したボンボンショコラなど。人の心が日々移り変わるように、様々な印象を持つボンボンショコラが並びます。
「ボンボンショコラアソート16粒」7,000円（税抜）
イタリアとの国境に位置するマントン地区で採れたレモンをふんだんに使用したのが「ガトーヴォヤージュシトロン」。マントンは古くから“レモン祭り”が行われるほど、レモンで有名な産地。普通のレモンよりも甘く余韻のある味わいが特徴です。
そんなマントンのレモンの果肉、皮、種を一緒に煮詰めたレモンゼリーがガトーの上でキラキラ輝きます。主役のレモンの美味しさをまるまる伝えたいという思いから出来た「ガトーヴォヤージュシトロン」。
生地にはレモン風味の甘いシロップをたっぷりとしみ込ませ、時間が経ってもしっとりとした食感をキープ。ブルゴーニュ地方で古くから多く食べられてきたバターをふんだんに使用することで、まるで食材を全て包み込んだかのように柔らかく優しい味わいに。
シュヴァリエ氏の故郷では4時はおやつの時間。シュヴァリエ氏がはじめてガトーシトロンを食べたのもこの時だったそう。そんな懐かしくも幸せな記憶から、「ガトーヴォヤージュシトロン」は誕生しました。
大切な人と幸せな時間を共有したい。そんな思いが詰まっています。
「ガトーヴォヤージュシトロン」5,000円（税抜）
お菓子作りを通して生まれた人と人との関わりを、なによりも大切にしたいと語るシュヴァリエ氏。全ての素材を余すことなく使い、ゴミやロスを出さぬよう作り方にも工夫を凝らします。生産者を思い、また未来の地球を思い、『Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）』のお菓子は作られています。
2022年に日本初出店を果たし翌年となる今年。初来日となったシュヴァリエ氏は、日本のファンに会えるのが何よりも楽しみなんだとか。
シュヴァリエ氏「初めての日本でやりたいことは山ほどあるよ。ラーメンや日本の伝統料理を食べたい。神社やお寺、ゴールデン街など、日本のカルチャーを体感したい。フランスで共に働いた日本人のシェフたちにも会いたい。
しかし、真っ先にやりたいことは僕のお菓子を食べてくれた人たちに直接、感謝を伝えることだ。“メルシー（ありがとう）”その一言を1人1人に伝えられたらうれしいよ」
日本では、バレンタイン期間に合わせて東京・名古屋を中心とした各地の百貨店で『Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）』のお菓子を販売。いま、大注目の若き天才パティシエの味を、ぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。
About Shop
Yvan Chevalier（イヴァン・シュヴァリエ）
公式インスタグラム：@yvanchevalierofficiel
出店情報
・《サロン・デュ・ショコラPart２：東京会場》
2023年1月29日(日)～2月5日(日)
・《アムール・デュ・ショコラ：名古屋会場》
2023年1月19日(木)〜2月14日(火)
・《アムール・デュ・ショコラ：日本橋会場》
1月25日（水）～2月14日（火）
・《アムール・デュ・ショコラ髙島屋各店(地方店含む)》
※セレクションコーナーでの販売となります
※各会期は公式サイトをご確認下さい
・《ショコラモード伊勢丹浦和店第2会場》
⼀般会期：2023年2⽉2⽇(⽊) ～2⽉14⽇(火)
園果わたげ
ウフ。編集スタッフ
ufu.の新米編集者。メンズカルチャー誌でアシスタントを経験後ufu.に転身。 特技は甘いものを食べ続けること。最近は美術館内レストランの限定コラボスイーツにハマっている。
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