ufu(ウフ)スイーツがないと始まらない。
いっき見! 美しき板チョコの世界。古代チョコから革新をゆくチョコレートまで。全食して語る深ぼりエピソード

いっき見! 美しき板チョコの世界。古代チョコから革新をゆくチョコレートまで。全食して語る深ぼりエピソード!

いっき見! 美しき板チョコの世界。古代チョコから革新をゆくチョコレートまで。全食して語る深ぼりエピソード

ボンボンショコラに、チョコケーキ。ザッハトルテにトリュフまで。たくさんのチョコレートに包まれていると、 “1回、原点に戻らないか期”というものが、絶対にやってきます。しかも定期的に。

チョコレートではなくとも、この“1回、原点に戻らないか期”は、皆さん経験があるのでは?

そうして調べてみると、やっぱり“原点”はすごかった!!

今回は、ボナイユートが作る“古代のチョコレート”から、独創性と芸術性で革新を進むブボ・バルセロナまで。世界中の板チョコを完全実食して選んだ、美味しくて美しい板チョコたちを完全解説しちゃいます!

いっき見! 美しき板チョコの世界。古代チョコから革新をゆくチョコレートまで。全食して語る深ぼりエピソード

〈目次〉
クセになるザクザク感は、古代にタイムスリップしたくなる!BONAJUTOの「ダンキ―ミルクチョコレート」

横浜発祥のブランド「Chocola Meets(ショコラミーツ)」。アート×ビーントゥーバーで日本と原産国を結ぶ

ローチョコレートで現代の女性を応援!日本初「ChocoReko(チョコレコ)」の“米こうじ”を使ったチョコレート

鹿児島県発祥のサステナブルなビーントゥーバー。「Kiitos(キートス)」の、豆も人も個性を活かしたチョコレート作り

感謝の気持ちを伝えたい。文化と伝統が生んだパレスホテル東京の「千代ちょこ」

スペインのパッションが生んだ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」。サプライズ満載のチョコレートタブレットで遊び心を届けよう♡

クセになるザクザク感は、古代にタイムスリップしたくなる!BONAJUTOの「ダンキ―ミルクチョコレート」

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“古代のチョコレート”の代名詞をもつほど、歴史と信頼を持つチョコレートブランドと言えば「Antica Dolceria Bonajuto(アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート)」です。

1880年、Francesco Bonajuto(フランシスコ・ボナイユート)がイタリアのシチリア州にあるバロック都市、モディカに小さなお菓子屋さんを創業。父の遺志を受け継いだこのお店の誕生こそ、チョコレートブランド「BONAJUTO」の始まりです。

「時代が変わっても、変わらない古代の味」を武器に、刻み続けたチョコレートの歴史は5世代、150年に及び、“イタリアでもっとも古いもの”のひとつと言われています。

“古代の味”といわれる所以は、コールド・プロセスという製法にあります。
加熱することを極限まで抑えることで、素材本来の風味や栄養価を逃さない伝統的な製法をチョコレートに採用。約40度の低温でチョコレートをゆっくりと練りこむため、お砂糖は溶けずに残ります。だから、食べた時にジャリジャリっという食感が。

産業革命をきっかけに少しずつ製造サイクルを変化させたものの、基本的な作り方は変えていないそう。モディカ・チョコレートはイタリアのPGI(地理的表示保護)に推奨されるほど歴史と文化の結びつきが深い食べ物なんです。※1

※1:PGIとは、ワインやスピリッツの製造で知られる、高品質な食品と原産地との結びつきを認め保護するEUの制度。

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「BONAJUTO」の中でも、「ダンキ―ミルクチョコレート」はロバのミルクを使用した珍しいミルクチョコレートです。カカオマス、お砂糖、ロバのミルクのみで作られたチョコレートバーはさらさらとした印象。

コールド・プロセス製法で作られているため、噛むとお砂糖のジャリっとした食感があります。しかしお砂糖は、口の中で直ぐに溶けてカカオの香りと苦みに加わり、後味はとってもしなやか。

古代の味がこんなに美味しいのなら、タイムスリップをしたいと思ってしまいます。

ダンキ―ミルクチョコレート 1,296円(税込)
※輸入ルートや時期によって購入価格が変わります。

About Shop
Antica Dolceria Bonajuto
公式Instagram:@bonajuto

横浜発祥のブランド「Chocola Meets(ショコラミーツ)」。アート×ビーントゥーバーで日本と原産国を結ぶ

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関東を代表する港町、横浜で生まれた「Chocola Meets(ショコラミーツ)」は、海外のカカオ豆と、日本のアートをクロスさせたユニークなビーントゥーバー・ブランドです。

その魅力は、味と視覚で楽しめるチョコレートバー。現在8人のアーティストと、4か国の産地とのコラボレーションが楽しめます。

チョコレートバーのほぼすべてが、自分たちの選ぶカカオ豆への信頼と自信を感じるカカオ70%以上のハイカカオ。

アーティストが描くパッケージは、チョコレートの味や産地をイメージしているそう。デザイナー1人1人の個性や感性がそのまま反映されたパッケージはとってもキュートです。

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今回選んだのは、中米ベリー産のチョコレートバー。パッケージを描いたのは、momomi satoさんJuliet Smythさんと、それぞれ違うアーティストです。

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チョコレートの味はというと、ハイカカオらしい深みに、酸味がちょっぴり混じって茶目っ気を感じます。口の中でころころと回せる、ひと粒のサイズ感はコーヒーのお供にもぴったり。

チョコレートを食べた後にイラストを見ると、今までは全然感じなかった共通点が見えてきます。ベリーズ産のイラストはどちらもとってもハートフル。

気がつくと、チョコレートをパキッと割ったときの音さえもいとおしく感じられてしまう。ちょこちょこ食べたくなるチョコレートです♡

ベリーズ70% -LOVE- 各1,320円(税込) 

About Shop
Chocola Meets MADE IN YOKOHAMA
公式インスタグラム:@chocola_meets

ローチョコレートで現代の女性を応援!日本初「ChocoReko(チョコレコ)」の“米こうじ”を使ったチョコレート

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“チョコレートを通して現代の女性を応援したい”というまっすぐなメッセージをもつチョコレートブランド「ChocoReko(チョコレコ)」。オーナーを務めるのは、ショコラティエの狩野玲子さんです。

「ChocoReko」の一番の特徴は、全てローチョコレートを使用した専門店であること。

「ローチョコレート」とは、使用するチョコレートの主原料のカカオ(カカオ豆、カカオバター、カカオパウダー、カカオペースト)を加工する際に、48度以下の低温焙炒(ロースト)で作られたチョコレートのこと。

さらに「ChocoReko」では、素材を高温加熱しない調理法(ローフード)を採用することで、カカオ豆が持つ栄養や酵素を逃がさずに、ぎゅっと、オリジナルチョコレートに閉じ込めたそうです。

その中でも新発売の「糀ショコラ」はその名の通り、“糀(こうじ)”を使用しています。

ローカカオがもともと持つ美容や血圧低下などの効果に加え、米こうじが持つ腸内環境の改善や、リラックス効果も期待できるそうです。こうじの発酵作用によって旨味も増したオリジナルチョコレートは、ビターチョコレートとは思えない甘さがります。

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「糀ショコラ:76%ビターザクロ」では、ローチョコレートならではのざらりとした食感の中で、果肉が存在をアピールしてきて、良い意味でとっても新鮮!

数種類の果物がもつ酸味とこうじの旨味が、誰でも美味しく感じる“ほどよさ”を生みます。ハイカカオ独特の、いつまでも残る苦みがないのも嬉しい。特徴的な食感と、引きの良い味のバランスが美味しいオリジナルチョコレートです。

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チョコレートバーの表面はいつも、インスピレーションから色付けをしているそうで、ひとつひとつの柄が違います。様々なマークが刻まれた型取りと、カラーパターンとの相合いを楽しめるのも、「ChocoReko」の自由なイメージにぴったりです。

糀ショコラ:76%zakuro/76%ビターザクロ 1,695円(税込)

About Shop
ChocoReko
公式インスタグラム:@chocoreko

鹿児島県発祥のサステナブルなビーントゥーバー。「Kiitos(キートス)」の、豆も人も個性を活かしたチョコレート作り

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“日本で一番海に近い小学校で作ったサステナブルなチョコレート”

「kiitos(キートス)」を除いて、こんなにキャッチーなワードを持つチョコレートは、各国を探してもなかなかありません。

鹿児島県・大隅半島にある廃校「鹿屋市立菅原小学校」を再利用した工房で作られるのは、3か国のカカオ豆から作るビーントゥーバーのチョコレートたち。

カカオ豆の生産地をひとつひとつ巡り、決まった「ベトナム」、「ペルー」、「ガーナ」などのカカオ豆はどれも特徴的。製造方法でも味が変わってゆくそうです。

個性を実感してもらうために、チョコレートの材料はカカオ豆ときび砂糖のみだそう。しかし、その種類はチョコレートバーだけでも、クランチタイプとスムースタイプを合わせて13種類に及びます。

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「PERU Gran Yapatera Blanco」のスムースタイプは、ペルーのヤパテラブランコ産のカカオ豆を使用しています。鹿児島県の桜島をイメージした台形型の板チョコは15ピースの小さな三角形に分けることができます。

食べはじめは、紅茶葉のような芳香な渋みが。口の中で溶けると味は一変し、柑橘系の果物を食べた時のような酸味がぶわっとひろがります。最後、酸味に加えて塩味が入った後味に。

お酒が好きな人はきっとウイスキーと合わせたくなる、終始エッジが効いたチョコレートです。

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障がい者の雇用も積極的に行う「kiitos」では、それぞれの性格に合わせて、仕事を分担。チョコレート作りに関わる全てを行います。包装紙に描かれているデザインも彼らが描いているそうです。

人もカカオ豆も、違うところを隠すのではなく個性として活かし、輝かせる考えをもつ「kiitos」は、言葉通り“特別”なチョコレートです。

PERU Gran Yapatera Blancoスムースタイプ 1080円(税込)

About Shop
kiitos
住所:鹿児島県鹿屋市天神町3629−1 ユクサおおすみ海の学校1階内
営業時間:FACTORY→10:00-15:00 SHOP→金曜日11:00-15:00/土日祝11:00-17:00
定休日:FACTORY→水曜日 SHOP→イベントにより不定休
公式インスタグラム:@kiitos.cacao

感謝の気持ちを伝えたい。文化と伝統が生んだパレスホテル東京の「千代ちょこ」

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1961年の開業以来、時代の変遷を見守り続けてきた日本を代表する最高質のホテル「パレスホテル東京」。近くには皇居に隣接する大きな庭園や国立近代美術館があります。

都心のなかでも特に、日本の長く深い歴史と文化を心身から味わえる、ここ丸の内にぴったりのチョコレートがパレスホテル東京の「千代ちょこ」です。

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「千代ちょこ」は、2012年パレスホテルが「パレスホテル東京」として再スタートを切ったと同時に、ホテル地下1階にあるペストリーショップ「スイーツ&デリ」で販売されたチョコレートです。

朱・金・白の伝統的な色の組み合わせに、武士の陣羽織や能楽の衣装にもよく使われた模様、“鱗文(うろこもん)”の和紙が裏打ちされた箱。その中には、6枚のチョコレートが1枚1枚、丁寧に重ねられて入っています。

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江戸千代紙や伝統的な着物の模様をモチーフにしたなんとも繊細なチョコレートの厚さは、約2mmしかありません。一つ一つ異なった絵柄は、すべて季節の訪れや縁起の良いとされる模様。
だから、感謝の気持ちを込めた、大切な人への贈り物としてもぴったりです。

見た目だけでなく、味も一流なのがパレスホテル東京の素晴らしさ。味も6種類、すべて異なります。ブラックやミルク、ホワイトチョコレート、カカオ豆の違いから感じる味の印象はそれぞれのモチーフと重なります。

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イラストレータ 川上貴士氏とのコラボレーション「Chiyo Choco ~2022 edition~」

2019年から始まった「パレスホテル東京」のもう一つのシリーズ「Chiyo Choco」は、その年の気鋭イラストレータを起用したポップなデザインが特徴です。伝統的な「千代ちょこ」とは対極的に感じますが、日本文化を繊細に表現している点はどちらも同じ。

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江戸っ子の粋な心遣いと、日本伝統の繊細な美しさを同時に味わえるチョコレートは、一度は食べたい和チョコレートです。

千代ちょこ(6枚) 2,810円

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パレスホテル東京 スイーツ&デリ
住所:東京都千代田区丸の内1-1-1 B1F
営業時間:10:30~19:00 
定休日:なし
公式インスタグラム:@palacehoteltokyo

スペインのパッションが生んだ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」。サプライズ満載のチョコレートタブレットで遊び心を届けよう♡

いっき見! 美しき板チョコの世界。古代チョコから革新をゆくチョコレートまで。全食して語る深ぼりエピソード

2005年、スペインのバルセロナに誕生した「bubó BARCELONA」。

本店の周りは石畳の道と、サグラダ・ファミリアで知られるガヴディ建築を含む壮大な建造物の数々が並びます。また、スペインはピカソやダリといった次世代の道を推し進めた革新的芸術家のたちの故郷。
そんな、スペインのパッションを受け継いだ「bubó」のスイーツたちもまた、独創的で芸術的です。

2017年、「bubó BARCELONA」が表参道にオープンして以来、代表的なチョコレートケーキ「シャビーナ」をはじめとする、スペインの人らしいパッションとサプライズが詰まったスイーツを生み出してきました。

いっき見! 美しき板チョコの世界。古代チョコから革新をゆくチョコレートまで。全食して語る深ぼりエピソード

そんな「bubó BARCELONA」がさらに、私たちを驚かすチョコレートバーを販売。

「チョコレートバー ポップロック」は縦28cm×横11cmの超ビックサイズです。
紫と黒のコントラストがパンクなパレットケース型の入れ物。チョコレートを取り出すと、一面に彫り込まれたサイズの異なるドットが、ドクロマークに。このビックサイズだからできるビジュアルの遊び心にワクワクします。

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遊び心があるのは見た目だけではありません。

手で割らずにタブレットにかじりつくと、今までのチョコレートにはなかったパシッという乾いた音がします。
さらに噛むと口の中でパチパチと弾けるチョコレート。正体は、中に練りこまれたポッピングキャンディーです。

味は、ダークチョコレートを使用しているので甘さ控えめ。味覚と食感のコントラストからも、“おとなの遊び心”を感じて「ポップロック」という名前がぴったりです。

現在「チョコレートバー」シリーズは全8種類。カラフルで、それぞれ異なる魅力を持ったタブレットチョコレートは、どれを選んでも嬉しいサプライズがあります。
しかし、恋人へのチョコレートなら、ちゃんと好みのものをあげたいという気持ちは大きいはず。「bubó BARCELONA表参道店」では、スタッフに声をかけると取り扱っている商品について、一つ一つ丁寧に教えてくれます。

慎重派の方は1度、相談を兼ねて表参道にご来店を。冒険派の方は、自分の本能で選んでみてください♡

チョコレートバー ポップロック 1,944円(税込)

About Shop
bubó BARCELONA 表参道店
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目6−5
営業時間:平日12:00~20:00 休日11:00~20:00(カフェL.O 19:30)
定休日:火曜日(祝日を除く)
公式インスタグラム: @bubojapan

板チョコシリーズはまだまだ続きます!

後編は、個性的なフレーバーが魅力的なチョコレートバーを中心に、5つのビーントゥーバー・ブランドを紹介します。
カカオ豆にこだわった上で、あえてフレーバーを足す贅沢さ。カカオ豆だけでは広がらない、個性や表現を追求したブランドはビジュアルも最高にクール!

個性的で、美味しい。舌鼓を鳴らしまくりの“美しい板チョコの世界”をいっき見です!

園果わたげさん

園果わたげ

ウフ。編集スタッフ

メンバーの記事一覧

ufu.の新米編集者。メンズカルチャー誌でアシスタントを経験後ufu.に転身。 特技は甘いものを食べ続けること。最近は美術館内レストランの限定コラボスイーツにハマっている。